本文冒頭
何か面白いことを思いつくのは、決まって「何か別のことをしなければならない時」であった。それは仕事の合間であったり、寝る前の時間であったりした。おかげで仕事は碌に手につかず、床に入っても寝つけやしない。次々と頭の中に文章やら音楽やらが生まれては消えていく。それを忘れぬように書き留めておこうと思って、紙とペンを手に取るのだが、その時には別の思考が邪魔をして、何を書こうとしていたのか分からなくなる。
全く不便な頭であるが、これも「やらなければならないこと」から無意識に逃げ続けてきたことに対する報いなのであろうか。
思うに、何かをしなければならない、という意識は行動を
全く不便な頭であるが、これも「やらなければならないこと」から無意識に逃げ続けてきたことに対する報いなのであろうか。
思うに、何かをしなければならない、という意識は行動を