鬼鎮蜘蛛

本文冒頭



 登部(とべ)末武(すえたけ)という男、阿羅拉(あろら)の島を巡りて、鍛錬の途にいた。
 末武は日之本(ひのもと) 桔梗国(ききょうのくに)の若武将であり、妖獣使いの才に秀でていたが、末武が初陣に出た時には、戦国の乱世は終わりを告げ、時代は天下泰平の世を迎えようとしていた。末武は自らが産まれてくるのが少々遅かったのかもしれないと思っていた。家は兄が継ぐことになり、桔梗国に居場所が無くなったためもあるが、自らが鍛え上げし妖獣達とその操使術の使途はこの国に無いと悟り、新たな戦いと修練の地を求めて船で海を渡り、この阿羅拉(あろら)の地に辿り着いた。

全文はこちらから

つながり