毒手に花束を

作者:円山翔

あらすじ

テーマ:花畑

本文冒頭

 生まれ持った体のせいで、子どもの頃から損ばかりしていた。どこへ赴いても、向けられるのは罵声と悲鳴と非難の眼差し。誰かに寄り添ってほしくても、
「臭いから無理」
の一言で片付けられる有様である。これではあまりにも理不尽だ。理不尽だが、仕方がない。おれが今のおれである以上、この事実は変えようがないのである。
 俺の手は汚れている。手だけではない。体全体が汚れているようなものである。おれに指一本でも触れようものなら、たちどころに毒に侵されて、重い病気に苦しむ羽目になる。そんな光景を何度も目の当たりにしてきたからこそ、おれは同族以外の誰かに、進んで近付かない

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