あるポケモントレーナーの日常

作者:なるかみ

あらすじ

最近話題のアプリにハマっている弟のために、兄ちゃん頑張っちゃうよ!
この夏一番の猛暑日に町を歩き回った、一人の「ポケモントレーナー」のお話。

本文冒頭

 シュウイチは今年一番ともいえる猛暑日の、それも一番気温の高いお昼に、神戸駅の改札口に立っていた。
 日射しを避けるためのスポーツキャップを被り、通気性のよい綿素材のカッターシャツを羽織り、手にはスマートフォン。
 袖から顔を覗かせている腕は、細いながらもほどよく筋肉がついていたが、日焼けとは無縁の白い肌をしており、この猛暑で既にじんわりと汗が滲み出ていた。

「あっつ…」

 掌を団扇のようにぱたぱたさせながら、出口を探す。
 この駅は私鉄と連絡しているし、近くには観光地もオフィスビルもあるし、

全文はこちらから

つながり