夏の終わりと終わらない夏

作者:フィッターR

あらすじ

ポケモン小説コンテスト『ホワイティ杯』投稿作の増補改訂版です。
故郷から遠く離れた地で、望まぬ戦いを続けるテールナーの身に起きた、ある夏の終わりの小さな出会いのお話。
(2019/11/14)ポケモンの最新世界観に合わせて、一部を改訂しました。

本文冒頭

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

 それは、暑さもいくらか落ち着きを見せはじめた、夏の終わりのある日の事だった。



「おねがい! そのフォッコをつれていかないで! いいこにするから! なんでもいうこときくから!!」
 薄暗い納屋の中。顔を涙でぐしゃぐしゃにしたニンゲンの女の子が、屈強な男にしがみついて必死に叫んでいる。だが男は顔色一つ変えずに、女の子を力ずくで身体から引き離す。そして相手が小さな子供だというのに、渾身の力を込めて蹴り飛ばした。
 ごめんよ。本当は僕が、君を守ってあげなきゃいけなかったのに。僕を沢山幸せにしてくれた、奴らから僕

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つながり