本文冒頭
シンオウ地方、トバリシティ。険しい山を切り崩して作られた石造りの街である。昼間こそ賑やかで明るく、夜になってもデパートやゲームコーナーのきらびやかな電灯が明るく照らすこの街は、ある時間を境に街を照らす明かりが全て消され、名前の通り夜の帳に包まれたかのように真っ暗になる。そうなると大抵の人間は自らの安息の場所に戻るものだが、もちろん例外もいない訳ではない。
石の地面が目立つこの街にも、所々に背の低い芝が茂り、人の手によって管理されていた。
その一角、二人の人間が地べたに座って空を眺めていた。
一人は
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