人影

作者:円山翔

本文冒頭





「では、お預かりしますね」
 随分長い間降り続いた雨が終わりを告げようとした頃、残念そうな顔をした家の主人に挨拶をして、私はその場所を去ろうとした。
 小さなポケモンが、私の足にしがみついた。
 私は引きはがして帰ろうとしても、そのポケモンは何度でもしがみつく。
 家の主人がやめろと言っても、一向に放そうとしない。
 私がそのポケモンの親を連れていこうとしていることを、そのポケモンは知っていた。
 親ポケモンが病気を抱えていることをそのポケモンが知

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