ぬいぐるみ

作者:円山翔

あらすじ

おもちゃ売り場の商品棚に並べられたぬいぐるみ――――
そこから思い出す過去の記憶――――

本文冒頭







 私はおもちゃ売り場を歩いていた。
 何故こんな場所を歩いているのか、私にもよく分からなかった。
 何かを買うあてはなかった。
 自分のために何かを買おうとは思わなかったし、何かを買ってあげる誰かもいなかった。
 それなのに、私は何故かここにいる。
 何かに引き寄せられるように、このおもちゃ売り場を歩いている。

 壁際の商品棚には、いくつものぬいぐるみが並べて置いてあった。
「ポケットモ

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