「喫茶店」タグがついている小説

作者:586
榁で暮らす瑞穂は、海の見える喫茶店「ペリドット」を一人で切り盛りしている。家には妹の沙絵と、居候しているアブソルのシラセがいる。お祭りのような時間を経て、今は夕凪のような穏やかな日々を重ねるばかり。ペリドットでコーヒーを淹れて、商店街でお惣菜を買って、家で沙絵とご飯を囲んで。

けれどこの夏、また少し、海がざわつき始める。

これは――海が凪ぐまでの、ひと夏の物語。