Mission #047 プエルタウンへ

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どっどっどっどっどっどっどっどっ。

……としか形容しようのない音を立てながら、四体のドードーが競い合うかのように森の道を駆けてゆく。
その背には、真剣な面持ちで道の先を見つめている四人のポケモンレンジャーがまたがっていた。
ビエンタウンの近郊でそれぞれがドードーをキャプチャし、一路プエルタウンを目指すことになったのだが、そのキッカケとなったのはシンバラ教授の一言だった。

——この機械……プエルタウンで見た覚えがある!!

特殊な音波によって中枢神経を一時的に狂わせ、ポケモンを本能のままに行動させる危険極まりない機械。
海の洞窟ではその機械が駆動して、ズバットやイシツブテといったそこに棲息するポケモンたちが正気を失っていた。
ビエンの森では、駆動こそしなかったものの、何台もの機械が設置されていた。
そして、今。
アルミア地方の中心都市であるプエルタウンにも、その機械が設置されているのだという。
あらゆる生物の本能で最強と言われているのは『食欲』。
機械によって正気を失ったポケモンたちは、まず間違いなく食欲に突き動かされる。
ポケモンがポケモンを食料とすることは珍しくなく、その対象が人間に及ぶことも場合によっては十二分に考えられるし、アカツキたちも実際、温厚なはずのポケモンに襲われた経験から、それが決して机上の論理に留まるものでないことは理解していた。
ゆえに、大都市でポケモンたちがそんな状態に置かれたならば、大惨事になりかねない状況であることも理解していた。
一刻も早くプエルタウンにたどり着かなければ……と焦りを募らせていたアカツキだったが、ドードーの脚力が想像以上のものであることを次々移り変わる景色から目で感じ取り、いつの間にか焦りは収まっていた。
ドードーは「ふたごどりポケモン」と呼ばれている通り、丸い毛玉のような胴体から、二つの頭が生えている。
それぞれの頭で意志を持っているものの、身体自体は一つしかないため、双方がある程度妥協しなければまともに行動できない。
増してや、進化系のドードリオは三つの頭を持ち、それぞれの頭が別々の感情を司っているとも言われているため、なおさらややこしいそうだが、それはともかく。
ポケモンレンジャーにキャプチャされ、力を貸してくれることになったドードーは二つの頭でしっかりと意思統一をしているため、余すことなく全力を発揮できる状態だ。
また、ドードーは飛行タイプに分類されているポケモンでありながら翼が生えていないため、空を飛ぶことはできないが、その代わりに脚力は他の飛行ポケモンと比べ物にならないほど発達しており、すごいスピードで走ることができる。
そのおかげで、人間の足なら半日はかかるビエンタウン〜プエルタウン間も、一時間とかからずに結ぶことができるのだ。
あっという間に昨日の火事の現場を通り過ぎ、北部の見晴らし峠に到達した。
——と、そこでクラムが止まるように指示を出し、四人はドードーを止まらせた。

「この峠を下れば、プエルタウンに到着するよ。
この辺りで水タイプのポケモンをキャプチャしておこう。
……あまり大型のポケモンだと連れて行くのに苦労するから、ビーダルやカメックスはキャプチャしないように」
「そうね。そろそろやっといた方が良さそうね」
「分かりました」

四人の中では一番経験が豊富なだけあって、クラムの言葉は的を射ていた。
見晴らし峠はビエンの森の北部に位置し、プエルタウンを見下ろすことができる絶景がウリだが、峠を下ればプエルタウンまですぐという場所でもあるため、この辺りで水タイプのポケモンをキャプチャしておいた方が良い。
街のすぐ近くでは、機械の影響を受けているポケモンがいるかもしれないのだ。
機械の影響を受けたポケモンはキャプチャすればおとなしくなるものの、時間が経てば再び中枢神経が麻痺して、本能のまま行動を開始する。
とても、力を借りられる状態にはない。
アカツキは地面に降り立ち、ドードーに戻ってくるまで待っているよう言い含めると、クラムたちが水タイプのポケモンをキャプチャすべく方々へ散っていくのを横目に、峠の北側に走っていった。

(どうなってるんだろ……?)

プエルタウンの様子が気になって仕方なかった。
転落防止の柵の傍に行き、景色を見やる。
角度が急な崖の向こうに緑の絨毯が少し広がり、その向こうには近代的な街並みが見えた。
遠目で見た限り、目立った混乱はなさそうだが……何分、人の目で認識できる状況には限度がある。

(人が出歩いてない。もしかして、みんな異常に気づいて建物の中に閉じこもってるのかな……?)

プエルタウンの通りは広めに作られているため、人が出歩いていれば遠くからでもある程度分かるのだが、人の姿がまったく見当たらなかった。
どうやら、ポケモンたちがおかしくなったことに気づいて、建物の中に避難したらしい。
今のところ混乱は見られないが、いつ発生するとも限らない。
平日の昼間でも通りには人があふれ、活気で賑わっているはずなのに、人っ子一人見当たらないのだ。
すでに機械が駆動していると見て間違いない。猶予は完全になくなった。

(急ごう!!)

誰か一人くらいは街の様子を確認しておく必要があると思ったのだが、出遅れてしまったことに変わりはない。
アカツキは踵を返し、水タイプのポケモンの捜索を開始した。
この辺りは火事の現場からやや離れていることもあり、住処を追われたポケモンはほとんどいなかった。
火事の影響がまったくなかったとは言えないが、思ったほど混乱しているわけでもない。
木立の中に入り、苔に覆われて滑りやすくなっている石に気をつけながら、すぐ近くをちょろちょろと流れる小川を遡る。
当たり前なことだが、水タイプのポケモンは池や川といった水辺に多く棲息している。
その例に漏れず、小川を遡り始めて一分と経たないうちに、アカツキは五十メートルほど上流の川辺で水浴びをしているブイゼルを見つけた。

「よし……」

水タイプの技が使えるなら、どのポケモンでも問題ない。
海の洞窟、ビエンの森で設置されていた機械は、水タイプの技で壊せることが判明している。
アカツキの気配に気づいていないのか、あるいは気づいていて特に危険を感じ取っていないのか。
ブイゼルはヒレのついた前脚で水をすくっては真上に振りまいて、こぼれ落ちる水しぶきを浴びて……という行為を繰り返していた。
アカツキはスタイラーを手に、足音を殺しながら慎重に近づいて——

「ムックゥ〜♪」
「……!?」

唐突に。
それこそ何の前触れもなく。
足音を殺しながら慎重に近づいているアカツキの目論見をぶち壊すようなタイミングで、しかも何気に楽しそうな声音でムックが嘶いた。

「ちょ、ムック……!!」

一体何を考えているんだ。
さすがのアカツキもこんなことは予想していなかったらしく、表情が引きつっていた。
思わず足を止め、肩越しにムックを見やる。
ムックはアカツキが非難めいた視線を寄越していることなど意に介さず、じっとブイゼルを見ていた。
どうやら、間の悪いことをしたとは思っていないようだが、今はムックを叱ってもしょうがない。
アカツキは気を取り直して、ムックの視線をなぞるようにブイゼルに目をやった。
……と、目と目が合って、ブイゼルの表情がパッと輝いた。

「ブイっ♪」
「え……?」

何がどうなっているのか分からなくて、アカツキが間の抜けた声を上げていると、ブイゼルは表情を輝かせたまま、こっちに向かってきた。
キャプチャして力を借りようと思ったのだが、何やらうれしそうな顔をしている相手をキャプチャするのも気が引けて、アカツキは呆然と立ち尽くすしかなかった。
その間にブイゼルは彼の前で足を止め、身振り手振りを交えながら挨拶でもするかのように声をかけてきた。

「ブイ、ブイブイっ♪」
「えっと……どうかしたの?」

親しげに声をかけてくるブイゼル。
無視して違うポケモンを捜しに行くわけにも行かず、増してやキャプチャする気にもならず、どうしようかと思っていると、ムックも親しげにブイゼルに声をかけた。

「ムックゥ〜。ムクムックゥ〜」
「ブイっ? ブイブイっ」
「…………」

こんな時ばかりは、ポケモンの言葉が理解できないのがもどかしい。
人とポケモンが同じ言葉を使っていればいいのだが、ないものねだりをしても仕方ない。
ポケモンは基本的に、あらゆる種族のポケモンと話すことができる。
鳴き声やイントネーションは種族ごとに違っていても、根本的な部分——気持ちを伝えようとするところが同じだから通じるのかもしれない。
ムックとブイゼルが親しげに——まるで昔からの友達のように会話しているのを見て、アカツキは疑問符を浮かべた。

(……ムックとブイゼルって知り合い?
……っていうか、ぼくの顔見てうれしそうにしてたけど、もしかして……)

ムックが声をかけたのは、相手のことを知っていたからではないか?
そして、ブイゼルがアカツキの顔を見た途端にうれしそうな表情を浮かべたのは、ブイゼルがアカツキのことを知っていたからではないか?
その二点を認識した瞬間、疑問は一気に紐解けた。

「キミってもしかして、一昨日ぼくたちに力を貸してくれたブイゼル?」
「ブイっ♪」

少し躊躇いがちに声をかけると、ブイゼルは「その通りだ」と言わんばかりに胸を張って頷いた。

「そっか……だからムックは声をかけたんだね」
「ムックゥ〜」

何の考えもなしに声をかけたのかと思ったのだが、とんだ思い違いだった。
それどころか、アカツキをサポートしようとさえしてくれていたのだ。それに気づけなかったのがちょっと悔しかった。

「元気にしてて良かったよ。
……でも、ごめんね。ぼくたち、今すごく急いでて……」
「ブイっ、ブイブイっ!!」

一昨日発生した火事で、ブイゼルはアカツキに力を貸してくれた。
キャプチャを通じてのことだったが、それでもブイゼルはアカツキに親近感を覚えたらしく、パートナーになろうとまで思ってくれていた。
結果的に、パートナーは一体しかミッションに連れて行けないというレンジャーの実情を踏まえて、アカツキは当たり障りのない言い方で断ったのだが……どうやら、元気に過ごしていたようだ。
またいつか時間があったら様子を見に行こうと思っていただけに、予期せぬところでバッタリ再会したのはうれしかったが、今は時間がない。
別のポケモンを捜そうと思ってアカツキが踵を返したところで、ブイゼルが前脚で彼のズボンの裾を引っ張ってきた。

「え、なに?」
「ブイブイっ、ブイっ!!」

細かなアクセントはよく分からないが、何やら強気で、任せろと言いたげなポーズまで見せている。
状況が状況だけに、悠長に再会を喜んでばかりもいられない。
こういう時は強引にでも無視してやるべきことをやらなければならないのだろうが、それをするにはアカツキはあまりに優しすぎた。

「……もしかして、力を貸してくれるの?」
「ブイっ!!」

単に、構ってほしいというわけではないだろう。
もしかしたら……と思ったのだが、こういった局面での想像はよく当たるようにできているらしい。
アカツキは戸惑いながらも、ブイゼルがまっすぐに自分を見つめていることから、本当に力を貸してくれるのだと思った。
普通、ポケモンレンジャーはポケモンをキャプチャして力を借りる。
キャプチャを通じて自分の気持ちを伝え、心を通わせて力を借りるのが、ポケモンレンジャーの常識だ。
しかし、キャプチャ抜きに心を通わせて力を借りることもある。
それはキャプチャ・スタイラーが開発される前——ポケモンレンジャーがポケモンレンジャーと呼ばれる以前に行われていたことだ。
方法としては間違いではないし、ポケモンと心を通わせるという意味では、本来の方法と言えるだろう。
そこまでは考えが及ばなかったものの、力を貸してくれると言っている以上、ここはありがたく彼(ブイゼルは背中の模様で性別を判断できる)の厚意に甘えるとしよう。

「ありがとう、ブイゼル。
……でも、あまり無理はしないでね」
「ブイっ♪」
「ムックゥ〜♪」

アカツキが差し出した手に、ブイゼルは胸を張りながら前脚をそっと乗せた。
任せておけ——と言わんばかりだったが、ブイゼルはブイゼルなりに、アカツキと一緒にいられるのがうれしいようだ。
ムックも、一昨日出会って少し行動を共にしただけの相手に好感を抱いているようで、ニコニコしていた。
ムックが喜んでくれるなら、こういうのもいいかもしれない……アカツキは肩越しにパートナーの表情を見やりながら思ったが、今は喜んでばかりもいられない。

「よし、それじゃあ行くよ!!」
「ブイっ!!」

アカツキが踵を返して駆け出すと、ブイゼルは楽しげに尻尾を揺らしながら彼の後を追いかけた。
来た道をたどり、見晴らし峠に戻った時には、すでに他の三人が水タイプのポケモンを従えて待っていた。

「遅い!!」
「すいません、遅くなりました」

時間はそれほどかかっていないはずなのだが、かなり待たされたと思っているらしく、ヒトミが頬を膨らませ、不機嫌な口調で言った。
相手が自分と同じ立場で、なおかつ双子の弟だけあって、何気に容赦がない。
アカツキはヒトミに——というよりは、クラムとラクアに向かって頭を下げたが、当然と言うべきか、二人はほとんど気にしていないようだった。

「いや、僕たちも一分前に戻ってきたところだから」
「みんな小型の水ポケモンね。
……まあ、その方が動きやすいからいいんだけどね」

ヒトミとは対照的に、二人は口元に笑みなど浮かべていた。
言われてみて、アカツキは改めて三人がキャプチャした水タイプのポケモンを見やった。
クラムはカメールを、ラクアはゼニガメを、ヒトミはブイゼルをそれぞれ連れていた。
ビエンの森に棲息する水タイプのポケモンはこの三種類にカメックスを加えた四種類だが、さすがにカメックスほどの大型のポケモンでは思うように動きづらい。
そこのところは現状を鑑み、軽装で動きやすさを重視したポケモンレンジャーのスタイルに則した人選(ポケモン選?)と言えるだろう。

「よし、このままプエルタウンの手前まで一気に突っ切るよ」
「はい!!」

クラムの言葉に頷いて、アカツキは待機させてあったドードーの背にまたがった。

「ブイゼルも乗って」
「ブイっ」

ブイゼルは脚力に優れているポケモンだが、ここから体力を消耗させるわけにはいかない。
キャプチャしたドードーは、彼が乗っても特に辛そうな表情を見せていないことから、ブイゼルを一緒に乗せても問題ないと判断したのだ。
四人を乗せているドードーは、いずれもビエンの森に棲息している。
個体によって多少の差異はあるが、同じような環境で育ったポケモンの能力は似たものになる……というのがポケモンの学会における通説なのだ。
子供の頃からポケモンレンジャーに憧れていろいろ勉強してきたから、そういったところも多少はかじっているのだが、実際のところは、ポケモンレンジャーなら最低限分かっていなければならない知識である。
ブイゼルがアカツキの後ろに乗って、彼の背中にしっかりつかまる。

「ドードー、行くよ!!」

声をかけるが早いか、ドードーが駆け出す。
数秒前にクラムたちを乗せたドードーが走り出していたため、置いていかれまいと思ったのかもしれないが、タイミング的には何気に際どかった。
アカツキは一瞬ビックリしたものの、すぐさま気持ちを切り替え、前だけをじっと見据えていた。
見晴らし峠から緩やかにカーブを描いている坂道を岩のように駆け降り、左手に広がる小さな湖を通り過ぎてしばらく、まっすぐ北へ進む。
やがて、前方の道が土をローラーで踏み固めたものから、灰色のレンガを敷き詰めたものへと変わる。
その境目が、ビエンの森とプエルタウンを分ける境界だ。
クラムは目測で約六百メートルの位置でドードーを止め、地面に降りた。
プエルタウンの手前で一旦立ち止まり、機械から発せられる音波を中和する装置を、パートナーポケモンから先ほどキャプチャしたポケモンに付け替えるのだ。
音波の影響距離が約五百メートルであることを考えれば、妥当な距離だった。
事前に打ち合わせを行っていたこともあり、年長でありこの場ではリーダーでもあるクラムが何も言わなくても、全員がやるべきことをちゃんとやっていた。
そこのところは、アカツキもヒトミもレンジャースクールで徹底的に教え込まれていることだった。
大がかりな事故や事件になると、一人ではどうしようもない場合が多い。そういった時には、仲間との連携や事前の入念な打合せが必要不可欠だ。
そして、今回の事件はその「大がかりな事件」だ。
アカツキは地面に降り立つと、ズボンのポケットに入れておいた音波対抗装置をブイゼルの首にかけた。

「ムック。
何かあったら合図するから、ルッチーや他のみんなと一緒に待ってて。
……それから、少しでも身体が変だって思ったら、何も言わなくていいからビエンタウンに戻るんだよ」
「ムックゥ……」

音波を打ち消す機械がない以上、機械が大量に設置されていると思われる現場に近づくのは自殺行為だ。
海の洞窟の一件では、自力で立ち上がれなくなるほどの疲労を感じてしまったのだが、その時のことをよく覚えているのだろう。
ムックは寂しげに嘶いたが、アカツキの言葉には素直に従った。
彼の肩から飛び立つと、近くの木の枝に留まった。
それから、アカツキは機械を首にかけてやったブイゼルに向き直り、言葉をかけた。

「ブイゼル。その機械、とても大事なものだから壊さないように気をつけてね。
それから、無理はしないで。力は貸してほしいけど、無理はしてほしくないから。ね?」
「ブイっ♪」

言葉の意味が分かっているのかいないのか、ブイゼルは胸を張り、任せろと言わんばかりに声を張り上げた。
どうやら、調子に乗りやすい性分のようだが、何気に心配になってきた。

(大丈夫かな……分かってくれてればいいんだけど。
……でも、今から別のポケモンはキャプチャできないし、ブイゼルに頼るしかない)

心配はするものの、今さら別のポケモンをキャプチャするわけにもいかない。
本人が力を貸すと主張してくれている以上、ここは頼るしかないだろう。
アカツキが胸中で心配するのを余所に、全員の準備ができたと見て取って、クラムが言葉をかけてきた。

「機械を設置した人たちとバトルになるかも分からないけど、だからこそ気を引き締めて。
アカツキ、ヒトミ。あまり無茶はしないように。無理だと思ったら一旦退くことを忘れないで」
「分かりました」
「当然です」
「よし、ミッションスタートだ!!」

言われなくても、必要以上の無茶をするつもりなどない。
チームワークが一番大切なのだから、一人だけ突っ張って足並みを乱しては意味がない。
もちろん、必要な無茶と不必要な無茶を弁えるのが前提ではあるが、新人とはいえよく頑張っている二人なら、今の自分にできることとできないことの区別くらいはつくだろう。
アカツキたちはクラムの「ミッションスタート」の言葉に、ドードーをリリースし、プエルタウン目がけて駆け出した。

「ムックゥ〜♪」

——頑張れ、アカツキ。

ムックが甲高い声を上げる。
パートナーの声援を背に受けて、アカツキは「何がなんでも絶対成功させる!!」と強く誓った。
パートナーがいない不安など、微塵も感じられないほどに、ムックの声援は大きな力を宿しているように思えた。






To Be Continued...

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