第27話

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この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

夕「よーし!出発するよ!みんなボールに戻って。」

あれからタツミ達は朝食をとりテントを片付けたりしていた。お蔭様で出発が予定していたよりも1時間程度遅れてしまった。

タ「よ~し、レガ、スパイア、行こうか。」

タツミはレガとスパイアを連れて宿泊したキャンプ場を後にした。

・・・・・・・・

キャンプ場から先は比較的良好な道路状況で普通のハイキングコースみたいな感じに整備されていた。

レガ『ここは整備されているから楽に進めるね♪』

タ「そうだね~・・・でもなんか嫌な予感がして仕方ないんだけど・・・。」

会話をしながら先へ進んでいると一本のつり橋が見えてきた。

タ「これかあ・・・さっきからの嫌な予感と言うのは・・・。」

ス『つり橋だね・・・・。まぁロープが左右にあるだけましじゃ・・・。』

タ「まぁそうだけどね・・。仕方ない。さっさと通り抜けてしまおう。」

・・・・・・・・・

つり橋は案外がっちりしていてタツミとレガとスパイアが歩いていても揺れないほど丈夫に出来ていた。

タ「ほぉ~・・・意外だったね。頑丈なつり橋だった。」

レガ『本当だね・・・。あっ、赤い屋根が見えてきたよ。』

タ「遂に到着したかな・・・。あの屋根はポケモンセンターだね。あと一息!」


・・・・・・・・・

タンバシティの船乗り場から約2日かけてようやくサファリゾーンへと到着した。

タ「おお~着いた着いた・・・・ってまだ出来てないんかい・・・。何のために来たんやろ・・・。」

レガ『でもポケモンセンターだけ開いていて良かったね。』

タ「本当だね。今日はここに一泊しようかな。」

ス『疲れた・・・・。』


・・・・・・・・・・

その夜タツミはポケモン達を部屋に残して、一人星空を眺めていた。

タ「ほぉ~やっぱり星はすごいなぁ・・・・。ってここも静かだなぁ・・・。車の音さえもしないね。」

タツミがいるのはポケモンセンターの敷地内にある公園で、そこの街灯の下のベンチにタツミは座っている。

タ「う~む・・・・。」

ガサッ!

タ「!?」

音がしたほうを見ると、何やら赤く光っている。

タ「もしかして・・・・スパイア?」

『あっ・・・・ばれた・・・?』

タ「そりゃばれるよ。こんなくらいところでそんな明々していたら・・・。」

ス『タツミがどこかに行ったからなんだろうと思って付いてきていたんだ。』

タ「ははは・・・特に何もないよ。ただ星空を眺めていただけだよ。」

ス『タツミ・・・・。』

タ「何?」

ス『タツミって僕と会ったときどんな気持ちだった?』

タ「どんな気持ちって言われても・・・。ただあの逃げてって言う一言でこいつだけは助けたいとは確実に思ったね。」

ス『助けたい?』

タ「あの時リザードンの群れに攻撃されていた時に、何かスパイアの性格がなんとなくわかって・・・あっ、こいつは僕が助けないといけないんだと思ったね。うん。上手く表現できてないけど・・・。」

ス『・・・・やっぱりタツミを選んで正解だったよ・・・・。』

タ「えっ?」

ス『僕はあのままあの群れに居たら何も進歩なかったと思うけど、今こうしてタツミと一緒に居られることが幸せだと思う。良い仲間たちにも恵まれたし正解だった。』

タ「ま、それぞれだがな。僕もスパイアと出会わなかったら案外余計に被害妄想ひどくなってたかも。スパイアのあの一言で救われたよ。絶対に見捨てないってね。ありがとうね。」

ス『・・・・こっちこそありがとう・・・。』

タ「さて、部屋に戻りますか。ここに居てもきりないし・・・・。」

タツミとスパイアは部屋へと戻って行った。


・・・・・・・・・

ガチャ。

タ「みんな寝てるよな・・・?」

ス『確か寝てたよ・・・。』

タツミとスパイアはそっと部屋に入ったつもりだったが・・・

レガ『あれ?2人ともどこ行ってたの?』

レガが起きてしまった。

タ「あー・・・起こしてごめん。ちょっと外で夜空を眺めてた・・・。」

レガ『えー・・・良いなぁ・・・。僕も行けばよかったなぁ。』

タ「また今度ね。それよりも寝よう。明日も早いんだからね。」


・・・・・・・・・

翌朝は雲一つない晴天であった。

タ「う・・・う~ん・・・もう朝かぁ・・・・。」

タツミは起きたが、ポケモン達はまだ夢の中にいた。

タ「ふぃ~・・・。早く起きちゃったなぁ・・・。」


タツミが起きてからしばらくするとポケモン達が起きだした。

レガ『タツミ・・・おはよう。相変わらず早いね・・・。』

タ「まぁ最近やけに早く目が覚めちゃってね。今から朝の散歩行こうと思うけどついてくる?」

レガ『そうだね♪』


・・・・・・・・・・

早朝のポケモンセンター近辺は人がおらず閑散としていた。

タ「にしても人いないなぁ~。」

レガ『そうだね。でも清々しいね。』

暫くは公園の端を辿るように歩いていたが、さすがに飽きてきたので真中の方へと歩き始めてみた。

タ「う~ん・・・ここはまだ開園してないからこうなんかな?やっぱりもうすぐで人が多く来始めるのかなぁ・・・。」

レガ『どうだろうね。空を飛ぶで来れば案外楽に来れるけど、やっぱり遠いからね・・・。』

タ「う~ん・・・・。」

その後しばらくの沈黙が流れた。

タ「帰ろっか。特に何もないみたいだし・・・。」

レガ『それもそうだね・・・・。』



・・・・・・・・・


部屋に帰るとみんな起きていたので少々早いけど朝食にする。

ここはどうやらまだ食堂はオープンしてないみたいなので仕方ないのでタンバで買ったものを食べる。

ク『タツミ、今日はどこまで行くの?』

タ「う~ん・・・希望はタンバだけど無理かなぁ・・・。」

ス『どうにか行けない・・・かな?』

タ「う~ん・・・ここまで来るのに2日は掛かったからねぇ・・・・。下手すりゃ昨日と同じ場所で・・・・。」

レガ『まぁ考えるよりは行動に移したほうが良いんじゃないの?』

タ「そうだね。じゃあ早いけど出発しようか。」

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