Special Mission #4

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レンジャーユニオン本部を飛び立った直後、ムックは背中にまたがるアカツキに声をかけた。

「ムクホーっ?」
「また自分でいいのかって?」
「ムクホークっ……」

アカツキはムックの言わんとしていることを察していた。
ササコ議長とシンバラ教授の命を受け、アルミア地方東端の島へ向かうことになったのだが、彼が連れて行くパートナーに選んだのは、またしてもムックだった。
というのも、現状は何よりも機動力が優先されると判断し、空を飛べるムックを選んだのだが、ムックはブイがまた留守番になってしまうことを気にしているようだった。
アカツキの説明に、ブイはしっかりと納得してくれているようだったが、気にしていないわけではないだろう。
だから、何気に気がかりだったのだ。

(確かに、ここのところは機動力が求められるミッションが多かったから、ムックに任せざるを得なかったけど……)

アカツキはムックが気にしていることを理解していた。
ポケモンレンジャーだけでなく、トレーナーやブリーダーも、常に傍にいるパートナーのポケモンと常に平等な距離を保っていなければならない。
しかしながら、ポケモンレンジャーはミッションに赴く際、複数のパートナーがいても、うち一体しか連れて行くことができない。
大勢のポケモンを引き連れて現地へ向かえば、そこに棲息しているポケモンたちを刺激してしまうことになりかねないからだ。
その点、常に平等な距離を保つのは、トレーナーやブリーダーよりも難しいと言える。
ここ最近、アカツキには機動力が要求されるミッションが下されることが多く、遮るもののない空から一気に向かうというメリットを取って、ムックを連れて行くことを選んでいる。
やむを得ないところではあるが、アカツキもムックも、ブイに活躍の場を与えられないことを気にしていた。
もちろん、そのことでブイがムックに嫉妬を抱いているわけではないことは分かっていたし、やむを得ないと納得してくれていることも理解しているつもりだ。

「大丈夫だよ。ブイだって分かってくれてる。
今は僕たちがやらなきゃいけないことに全力で取り組まなきゃ。
今回の相手は、今まで僕たちが相手にしてきた誰よりも手強い……気を引き締めていかないと、失敗じゃ済まない」
「ムクホーっ……!!」

結局、自分たちが必要以上に気にしすぎているだけ。
ブイだって、自分たちがいない間、ただ黙って留守番をしているだけではない。
本部の近くに広がる森で、野生のポケモン相手に自己鍛錬を欠かさない……最終進化形であるムックに後れを取るまいと、必死に頑張っているのだ。
ブイが自分にできることをしている以上、自分たちがその分まで最善を尽くしていかなければならないのは当然のこと。
そのためにも、今はミッションに集中しなければならない。
ミッションといえば、現地で敵として対決することになるポケモンハンターだ。

(相手はポケモンハンター・ジェイだ。
僕も今までポケモンハンターの相手は散々してきたけど、ジェイは今までの相手とは明らかにレベルが違う)

アカツキはポケモンレンジャーになってからの三年間――というより、本部に転属になってからの二年半の間に、数十人のポケモンハンターを検挙してきた。
四年生レンジャーの実績としては群を抜いているのは言うまでもないし、単純に二年半という期間だけで見てみれば、トップレンジャーといい勝負である。
それでも、ポケモンハンター・ジェイのレベルは、並のハンターとは比較にならない。

(一応、必要な情報は持ってるつもりだけど、どこまで通用するか……)

職業柄、ポケモンハンターとは敵対することが多い。
ゆえに、アカツキも主だったポケモンハンターの特徴について大まかには頭の中に知識として蓄えているが、その知識がどこまで通用するか。
なんとかして相手の裏を掻かないことには話にならないだろう。そのための手立ても、現場に到着するまでの間に考えておかなければならない。

(どっちにしても、まともな方法じゃ厳しいな。さて、どうするか……)

キャリアは圧倒的に相手の方が上だ。
互いに敵対する相手の行動パターンというか、行動原理のようなものは理解しているだろうが、この場合、キャリアの差は大きなハンディキャップとなる。
そう考えた時、まともな方法では出し抜くどころか、裏を掻くことすら難しい。
ただでさえ手札に良いカードが揃っていない状態では、相手が考えもしない方法をどうにか思いつかないことには、撃退することも難しいのだ。
彼方まで広がる青空を見据え、全身に心地よい風を浴びながら、アカツキは思案をめぐらせていた。






レンジャーユニオンを出発して約三時間後、アカツキはアルミア地方東端の島の上空に差し掛かった。
三百六十度、見渡す限り海で、西側にうっすらとボイルランドの島影が映るだけ。
東端の島から約十キロ東に向かうと、その先は別の地方なのだが、さらにそこから百キロほどは海が続いている。

(ここがメタモンの棲んでる島……どこにでもあるような無人島だな)

着陸する前に、上空から島の全体的な地理を把握する。
それもまた、ミッションの遂行にあたり必要な事柄の一つだ。
自然を味方につけ、地理的な状況を利用することも、時には要求されるからだ。
アカツキが上空から観察した限りだと、眼下の島は特徴に乏しい無人島だった。面積は一キロ平方メートル程度で、大部分が森に覆われている。
切り立った崖や滝、湖や川もあるが、それくらいはアルミア地方に点在する島々においてよく見られる地形だった。

(この島のどこかにメタモンがいる。
……ジェイはまだ乗り込んでないみたいだな。
だからって、のんびりしてはいられない。ジェイがやってくる前にメタモンを保護しなきゃ)

森は連なる木々や生い茂る草花が障害物として立ちはだかる。
メタモンは小柄なポケモンで、隠れる場所などいくらでもあるだろう。
それに、他のポケモンに変身などされた日には、まず見分けがつかない。

(その時は『見破る』を使えるポケモンの力を借りるしかない)

メタモンの変身は、見た目だけなら完璧であるため、人間はおろか、ポケモンでさえ見分けがつかなくなるのだ。
その場合、『見破る』という技で正体を見破り、強制的に変身を解かせる以外の方法はない。
本来、その技はポケモンバトルにて、影分身などの技で回避率が上昇したポケモンの正体を見破り、強制的に回避率をリセットしたり、ノーマルタイプや格闘タイプの技が通用しないゴーストタイプのポケモンの『核』を見破ることで、それらの技でダメージを与えられるようにするために用いられるが、ポケモンバトルを離れれば、そういった使い方もまた可能となるのだ。
とはいえ、まずはメタモンを捜すことだ。
その道すがら、力を貸してくれそうなポケモンを見つけたらキャプチャしてお願いする方法を採るべきだろう。
島で騒ぎらしい騒ぎが起きていないことと、ムックが何も感じ取っていないところからすると、まだジェイはここに来ていない。
彼女がすでに目的を達成したのであれば、何かしらの痕跡が残っているはずだ。
そうなると、急いだ方が良さそうだ。

「ムック、島に降りて」
「ムクホーッ!!」

アカツキの指示を受け、ムックは島の西端に位置する岩場に着陸した。
その背から降り立つと、アカツキはムックに言葉をかけた。

「ムック、いつも通りのサポートを頼む」
「ムクホークっ」

ムックは深く頷き、歩き出した彼の背中を見やった。
普段よりも明らかに緊張した声音だったが、それだけ手強い相手が待ち受けているミッションなのだ。
ここは自分も気を引き締めていかなければ……という気になる。
そんなムックの気持ちを知ってか知らずか、アカツキは周囲を注意深く見回していた。
人の手がほとんど加わっていない、原風景。
アルミア地方は、都市部を除いた大部分で手付かずの自然が広がっている。
ある程度の管理のため、人の手が加わっているところもあるが、必要最小限に留めているため、風景という意味ではそのままの自然が広がっているのだ。
この島も、そういったアルミア地方の豊かな自然の一部。

(ジェイがやってきたら、きっとこの自然が荒らされる。そうなる前に、メタモンを保護しないと……)

ポケモンハンター・ジェイのやり口は極めて単純で、それでいて非情なものだ。
アカツキが知る限り、あらゆる手段(その中には卑怯の謗りを免れないものもある)を用いてターゲットを捕獲し、またあるケースでは他人のポケモンを強引に奪うといったやり口で、ジェイは仕事を遂行している。
そうなれば、この島の豊かな自然が破壊されることにもなりかねない。
ゆえに、そうなる前に、メタモンを保護し、この島から離さなければならないのだ。

(確か、ジェイは無用な争いは好まないって聞いた。僕が先にメタモンを保護してしまえば……)

各地で指名手配を受けながらも、のうのうと逃げ回り、のうのうと仕事を遂行しているジェイだ。
ターゲットがすでにいないと分かれば、無用な混乱を招くようなことはしないだろう。
アカツキがメタモンを捜し出して保護するのが早いか、ジェイが自然を破壊してでもメタモンをあぶり出し、捕まえてしまうのが早いか。
まだジェイがこの島に上陸していないとはいえ、予断を許さない状況だ。

(よし、行こう。
確か、メタモンが好んで暮らす場所と言えば……森の中だな)

アカツキは岩場の先に広がる森を見据え、歩き出した。
障害物が多い上に、別のポケモンに変身されると面倒なことになる。
ジェイのこともあるし、早いうちに決着させるべきミッションだ。

(まずはメタモンを見つけ出すこと。
……ポケモンをキャプチャして、力を借りるか)

この島に棲んでいるポケモンなら、メタモンのことを知っているに違いない。
キャプチャで落ち着かせ、心を通わせた状態で話せば、もしかしたら居場所まで案内してくれるかもしれない。
そんなことを期待しながら歩き、森に入る。
人の手が加わらず、ありのままの姿をとどめている森の空気は、とても新鮮だった。
空気清浄機など用いなくても、いくらでも吸いたくなってくるほど綺麗で、気持ちよい。

「…………」

草を踏みしめて歩きながら、アカツキは周囲を見渡した。
森に入ってから、誰かの視線を感じる。
ムックも同じらしく、鋭い目を周囲に向けていたが、互いに何も言わず、黙々と先へ進む。

(人の気配はしない。この森に棲んでるポケモンたちが、僕たちを見ているって感じだな)

周囲に人がいる気配はない。
もし人がいれば、ムックが反応している。
恐らくは、森に棲んでいるポケモンたちが、島にやってきた人間――つまり自分たちのことを注意深く見ているのだ。
メタモンが多数のポケモンに変身して攻撃を仕掛け、追い払おうとしたくらいだ。
早いうちから目を付けられていたとしてもおかしくないし、もしもこちらを見ているポケモンたちの中にメタモンが含まれていれば、攻撃を仕掛けてくるかもしれない。
できれば、ジェイがこの島に上陸する前に決着をつけたい……そう考えると、メタモンが攻撃を仕掛けてきてくれた方が、実際はありがたかったりするのだが。

(今は、知らないフリをして歩き回るか。その方が、メタモンの目にもつきやすい)

アカツキはそう思い、ムックに目配せをした。
ムックはアカツキの考えていることを視線で読み取り、小さく頷き返した。
三年間、苦楽を共にしてきたパートナーである。
今、自分たちがどんな状況に置かれ、どう対処すべきか?
そういったことは阿吽の呼吸で互いに理解し合えるのだ。
ここでポケモンたちを刺激すれば、メタモンが出てくるかも……と考えてみたが、無用な混乱を起こすよりは、より自然な形の方が良いだろう。
普通に歩き回っても、一時間程度あれば全土を回れる計算。メタモンが攻撃を仕掛けてくるとすれば、それほど時間はかからないはずだ。

(だけど、ここは本当に気持ちいい。
ビエンの森も空気が気持ちいいけど、ここには及ばない……僕が今まで感じたことがないくらい、綺麗な空気だ)

森を練り歩きながら、アカツキは深呼吸した。
新鮮な空気が肺を満たすのを心地よさで感じ取り、周囲に向ける視線も雰囲気も、自然と柔らかくなる。
アルミア地方は、他の地方と比べて自然が豊かなのだが、それでも今まで触れたことのない新鮮な空気が、ここにはあった。
ミッションでアルミア地方の各地を飛び回っていたこともあり、この島の存在自体は前々から知っていたものの、用がなければ立ち寄ることはない。
これだけ綺麗な空気が流れている島なら、ポケモンたちにとっては楽園のような場所だろう。
その楽園を壊してまでメタモンを奪おうとしているジェイの企みを、絶対に阻止しなければならない。

(……そうすると、問題はジェイがどんな目的でメタモンを捕獲しようとしてるか、だな)

ジェイがメタモンを欲する理由は、大まかに分けて二つだろうと、アカツキは推測している。
一つ目は、クライアントからの依頼を受けて。
二つ目は、ジェイが自らの手足とするため。
前者なら、クライアントが逮捕されるなどして契約が成立しなくなれば済むのだが、後者であれば全面対決は避けられない。
とはいえ、そういった守秘義務的なところをジェイがついうっかり漏らすわけはないだろうから、出くわしてしまえば、戦いは避けられないと見るべきだろう。

(コラッタにタネボー、ポッポ……小柄なポケモンばっかりだ)

近くにいるのは、進化を控えた小柄なポケモンばかり。
彼らもこちらに視線を向けてきているが、ムックの特性『威嚇』のためか、そそくさと逃げ去ってしまう。
『威嚇』は主として、相手の攻撃力を下げる効果を持つが、レベルの低いポケモンを遠ざけるという別の効果も持っている。

(それに、彼らだけじゃない。さっきから感じてる視線は……)

森に入った時からずっと感じていた視線は、コラッタたちではない。
ピタリと自分たちに付きまとっているような感じがするのだ。
つかず、離れず……まるで、自分たちを監視しているかのような。
知らんぷりで先へ進むことにしたものの、延々とそのままでいいはずがない。
いずれは相手に『気づいているぞ』とサインを投げかけてやる必要がある。問題は、そのタイミングをいつにするか……

(早ければ早いに越したことはない。でも、そうなると……)

タイミングを見定めることだ。
早すぎても、遅すぎてもいけない。
どうしたものかと思案しながらも、アカツキは前方で視界が拓けている場所を認めた。
大きな木が一本だけぽつんと生えており、背丈の低い草が生い茂っている日向の一画だ。
広さもそれなりにあり、少しくらい派手に暴れても、周囲への被害はそれほどでもないだろう。
もしも自分がメタモンだったら、周囲に被害を与えないような場所で攻撃する。
……とすれば、第一のターニングポイントはそこか。
そんなことを考えながら、歩調をやや緩くして歩く。
数分と経たないうちに、陽光が燦々と降り注ぐその一画に差し掛かり――予想通り、攻撃が飛んできた。

「ムクホーっ!!」

その攻撃に真っ先に気づいたのはムックだった。
鋭い声音で警戒を告げると同時に、斜め上から一条の光線がアカツキ目がけて降り注ぐ。
アカツキはすぐさま攻撃を認め、さっと横に飛び退いた。

(姿が見えない。一瞬で移動した……?)

降り注ぐ光線は先ほどまでアカツキがいた場所を直撃し、着弾点とその周囲を分厚い氷に閉ざした。
今の攻撃は――冷凍ビーム。
攻撃してきたポケモンは、攻撃を放った後、すぐさま別の場所に移動したようだ。
木の上から攻撃を仕掛けてきたのかと思ったが、それらしいポケモンの姿は見当たらない。

(ネイティじゃ、冷凍ビームは使えない)

木の枝に留まっているポケモンは確かにいたが、そのポケモン――ネイティは身じろぎせずにじっとこちらを見つめてくるばかり。
特に敵意は感じられないし、そもそもネイティは冷凍ビームを使うことができない。
ここで攻撃してくるだろうという読みは当たったが、相手の姿が見当たらないのでは、避ける以上の対処ができない。
だが、心配は無用だった。
真ん前に、今の攻撃を放ったであろうポケモンが姿を現したのだ。

「……!?」

そのポケモンの姿を見て、アカツキは思わず息を呑んだ。
本来、このような場所にいるはずのないポケモンだったからだ。

(ダークライ……)

氷を思わせる青い双眸をこちらに向け、音もなく佇んでいるそのポケモンは、アカツキがよく知っている相手……ダークライ。

(ダークライがこんなところにいるはずが……まさか、メタモン!?)

何の前触れもなく放たれるシャドーボールを避けながら、アカツキは攻撃を仕掛けてくる相手――ダークライを見やった。
以前、一度だけダークライに会ったことがある。
その時にキャプチャして、心を通わせたのだが、その後、ダークライは姿を消し--それっきりだった。
無論、目の前にいるダークライがその時のダークライとは限らないし、このような場所にダークライがいても、なんら問題があるわけでもない。
だから、メタモンが変身したものなのか、それともダークライなのか。判断はつかなかった。
ただ、どちらにしても分かっていることが一つ。

(このまま攻撃を避け続けてても埒が明かない。キャプチャして落ち着かせるのが先だ)

シャドーボールによる攻撃が続いているが、本気で攻撃を仕掛けているわけではないのだろう。
狙いが微妙に甘く、他の技を織り交ぜるなどして避けづらくするといった工夫がまったくない。
そう考えると、適当に攻撃して追い払おうとしているのだろう。
相手が本気でないのなら、キャプチャで落ち着かせ、可能なら力を借りる。
周囲で炸裂する爆音を耳に挟みながら、アカツキは腰を低く構え、ダークライを睨みつけた。
呼吸を整え、ファイン・スタイラーに手をかける。
上部のカバーをスライドさせることでディスクを射出する仕組みになっているのだが……

「ムクホーっ!!」

突然、ムックが大きく嘶いた。
この声音は――強い警戒を表している。
わずかなイントネーションの違いから、アカツキはムックの声音が意味するところを理解していた。
アカツキはシャドーボールを避けながら空を見上げ――つい先ほどまではそこにいなかったものを認めた。
刹那、いつの間にか空に姿を現したドラゴンポケモン・ボーマンダが鮮やかな緑の炎をアカツキ目がけて吐き出した。

(ボーマンダ……まさか!?)

炎を吐くボーマンダの背中に立つ人影を見て、アカツキはギョッとした。
逆光で、それが男なのか女なのか、区別もつかなかったが、このような場所にまでわざわざやってきて、ポケモンレンジャーに攻撃を仕掛けようなどという物好きがそうそういるはずもない。

「ムック!!」

呼ぶが早いか、ムックが傍にやってきた。
アカツキはすぐさまその背にまたがり、空に飛び上がるよう指示を出した。
翼を広げ、飛び立つムック。
一方、ダークライは新たなる人物の出現に脅威を感じ取ったのか、音もなく姿を消した。
ダークライの気配が背後で唐突に消失したことを感じつつ、アカツキは注意を前方に向けた。
ボーマンダが放った緑の炎――竜の息吹はムックから大きく逸れて、離れた地面に炸裂した。
直後、ムックはボーマンダと同じ高度まで飛び上がり、十数メートルの距離を挟んで対峙した。

(やっぱり、ポケモンハンター・ジェイ……!!)

アカツキはボーマンダの背中に立つ人物を睨みつけ、拳をぐっと固く握りしめた。
銀髪を短く切り揃えた女――ポケモンレンジャーにとってはあまり出会いたくない相手――ポケモンハンター・ジェイ。






To Be Continued...

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