四人(四匹)の質問に対し、少女はこう答えた。
「私は…リル。カントー地方から来たの。急いでた理由は、聞かないでくれる?お兄ちゃんに知らせる時間もなかったし…。ちなみに、ポケモンの言葉がわかるのは昔からよ…あ!」
何を思いだしたのか、リルはすくっと立ち上がる。そして、サトシ達を改めてまっすぐ見つめると言った。
「私が急いでいたのは、あなた達と関係があることなの!自転車の練習の後でイイから、私と一緒に来て!」
ツッコミどころが増えてしまった。
すると、アイリスが言った。
「ところでそれって、このツタージャにも関係あるの?」
「あ、言い忘れたけど、僕は『シューティー』だ」
そのツタージャ、もといシューティーの言葉に、サトシ達三人(三匹)は面食らった。
「そういえば、僕の知人に、君たちと同じような名前の人がいるんだ。しゃべり方や性格もそっくり」
その言葉で、デントは確信した。
「シューティー、君のそのしゃべり方、名前、声、ついでに知人…間違いない。君はカノコタウン出身のシューティーだね?!写真撮影が趣味のシューティーだね?!基本厨のシューティーだね?!?!」
「…リルもそうだけど、君も十分ツッコミどころ満載だよね。…ん?」
シューティーに自分たちのことを話し始めるデント。
「まさか、君たちも?!」
驚くシューティーに、その通りと大声で答えるサトシ。
どうやら、彼も同類のようだ。
「それなら、あなたも一緒に行きましょ!」
最初は嫌そうな顔をしたシューティーだったが、元に戻る手がかりになると言われ、しぶしぶ納得する。
「確かに、このままじゃ明日を迎えられるかすらままならないものな」
「それじゃあ、まずは自転車からだね!」
デントが言った。