第124話

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読了時間目安:25分

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

登場ポケモン等 ・タツミ→キュウコン(元人間)・レガ→カイリュー ・ヴォーグ→ウインディ ・フィーロ→ルギア
        ・ポル→ミズゴロウ  ・ルタ→ハヤシガメ ・ルデ→ポッチャマ ・セル→ブイゼル
        ・マーニ→イーブイ
タ「もう辺りは真っ暗・・・そう!案の定間に合いませんでした!」

レガ『誰に向かって言ってるのよ・・・それにしてもやっぱり間に合わなかったか、じゃあ今日はここをキャンプ地としましょうかね~この路線状況だと先に進むって言ってもあまり良い気分じゃないし。』

マ『あんなに飛ばしてたのに着かなかったって・・・この地方って本当移動するだけで一苦労。』

トバリシティからカンナギタウンへと向かっていたタツミ達であったが、トバリシティを出たのが相当遅い時間帯だった事が仇となり相当速度を上げ飛ばしたにも関わらずカンナギシティまであと20キロ地点で辺りで暗闇に包まれてしまう。そこで、タツミ達はたまたま国道沿いの近くにあった河原で今日はキャンプすると言う事になった。

タ「あー・・・デパートの屋上で寝なかったらなぁ・・・もうちょっと先に進めたと思うんだけどな・・・ごめんみんな・・・。」

フ『大丈夫やで。それよりも最近思ってたのが、近頃なんか色々と急ぎすぎてない?そんなに急いで移動してて事故にでも遭ったら本末転倒だし、幾ら相手が動き出すからって急いでたらこっちもこっちで何か疲れるし最悪倒れるよ?それにこの疲れたり知らない土地の人気も無いような場所にいる状態で襲われたりでもしたら大変な事になりそうだし、以前みたいにゆっくりと移動したらどうかな?』

レガ『フィーロの言うとおり。最近のタツミは何か色々と急ぎすぎてる気がする、今日だって本当はトバリで泊ろうって提言したのに無理矢理急いできたらここで野宿って事になったんだからね?』

タ「はい・・・皆さんの言うとおりです・・・・。ちょっと急ぎすぎていたのかもしれないね・・・よし!分かった!じゃあもうあいつらの行動は気にしない事にしてゆっくり移動する事にするわ!」

リ『えっ・・・・?で・・・でも!急がないとあいつらが動き出しちゃいますし今でもあいつらにポケモンに変えられている人がいるのですよ!?こんな所でゆっくりとしていたらどうs』

レガ『・・・・・・・・・・・・・・・・。』

ヴォ『タツミ-!お腹空いた-!ご飯にしようー!ご飯食べないともう動けないー!』

セ『おいらも腹減ったぞ・・・・早くご飯にしよう・・・?』

タ「それもそうやね、じゃあご飯にしよう・・・・あっ・・・えー・・・どうしようか・・・・。」

レガ『?どうかした?・・・もしかして今日のご飯って作らないといけないパターンだったりするとか何とか?そのまさかのまさかって感じ?』

タ「仰るとおりでございます・・・い・急いで作るからみんなちょっと待ってて!!マーニとレガとポルはちょっと手伝って!」

ポル『やれやれ。』

その後急いで調理を開始したタツミであったが、所々でレガ達の助けを借りながら夕ご飯を作ると言う事をやり続けた結果、約30分で全ての調理を終了することが出来た。しかし、この地方に来た時に自炊した時の量と今回作った量を比べると大幅に増えている事から、今後は大きめの鍋が必要だったり野菜なども今までよりも多く必要になったりと何かと色々な問題点が明るみとなってしまうというハプニングもあった。

タ「こりゃ結構食費掛かりそう・・・ついさっき買ったばっかりだけどちょっとこの調子だと後5日持つか持たないか・・・安い所あったら買い足しておかないとな~。」

レガ『5日くらいで足りると良いけど最悪3日くらいで無くなりそうな勢いだね・・・・これでもか!って買い込んで詰め込んだのにまさかの大人数ですぐ無くなるのはちょっとお財布に厳しいし対策を考えないと・・・。』

フ『それよりもこれ美味しいね~やっぱりこういった野宿じゃ鍋が一番確実だし簡単で良いね!・・・・・でも明日もこれ?』

タ「ぶっ!!ごほ!!!ごほ!!!!変なところ入った・・・ま・・まさか~もうちょっと色々なバリエーション揃えてるから暫くは飽きないと思うよ~ははは!!」

セル『でもこれ美味しい!おいらもこれ気に入ったぞ!これなら毎日食べても飽きnウグッ!』

ルタ『静かに食べましょう。』セルの口を押さえながら

ポル『こういう時くらい良いじゃないのよ・・・それに多分毎日食べても飽きないって所に気に障ったのかな。』

タ「そんな心配しなくても毎日はないから安心してよ・・・毎日これなら僕もキツいし何より用意するのも大変でこれの残りもどうするか今考えてるんだからさ・・・パックにでも詰めて明日の朝ご飯にでもするか?」

レガ『それなら残りは全部ヴォーグに食べさせておけば良いよ、すごく食べるし?』

ヴォ『なにそれ酷い。』


その後遅めの夕食を取り終えた後は特にする事も無い為、早めに就寝することにしたタツミ達。何時もはレガとマーニ以外はボールに入るのだが今回だけは何故かルタとルディナ、マーニだけがボールの中に入りその他は外で寝るようだった。っという事で、今回はテントの中にレガとフィーロ、セルがじゃんけんによりテント内で眠る事となりそれ以外のリオンとヴォーグとポルが外で見張りがてら眠ると言った聞いただけでもテント内が狭苦しい感じになってしまうようだ。

タ「何か・・前と比べて相当狭すぎない?レガとフィーロが一緒だとちょっと難ありになるのか分からないけど周りから見ると相当キツキツな状態になってると思うけど・・・?」

レガ『こっちは一応テントの端ギリギリまで寄ってるけど・・・これ以上行くと荷物の一部が外に出すことになるし・・・フィーロもうちょっとそっちいけない?』

フ『こっちも一応テントの端なのよね・・・ちょっとこれ以上は厳しい・・・・ってこの流れ前もやった気がするんですけど?やっぱり重量級のレガと軽量でスタイリッシュな僕が一緒だとちょっと狭い気がする。』

レガ『さりげなく悪口言われた気がする・・・それに僕だってそんなに重くないからね!まぁ今日は取り敢えずこの状態で寝るしかないか・・・痛!誰!?また尻尾踏んだ奴は!!』

セル『ごめんなさい・・ちょっと狭くてつい踏んでしまいました・・・。』

レガ『またお前かよ!まったくこの地方の新入りは本当にもうちょっと周りに気を配ってその・・・・』

タ「レガちょっと煩い、それにセルもわざとじゃないからそこまで怒らなくて良いの。それ以上怒るって言うなら・・・スパイア呼ぶぞ?そっちが良い?」

レガ『すいませんでした・・・・。』

フ『取り敢えずもう明日も移動する事になってるんだから早く寝なさいよ。寝不足は体に毒だし寝不足が原因で注意散漫になったら本末転倒、早く寝ろ。』

レガ『えぇ・・・・。』


ヴォ『また中騒がしいわ・・・こりゃまたテントが狭くて中で陣地争いが続いている感じかな~あーテントの中に入らなくて良かったー・・・さてと眠いし早く寝よ。』

ポル『本当騒がしいねぇ・・・早い所寝れば良いのに何をこんなに騒いでるんだか・・・・?あれ?あのカイリューどこ行ったんだろ?・・・・まぁいっか、寝よ。』



カンナギへと向かう道路は特に変った様子はなくこの地方ではごく普通の平坦で直線的な道を進んでいく、しかし途中にある小さな町を通過するとそれまでとは一気に雰囲気が変わり左右を木々に囲まれた土地を通る険しい道になる。

一部の道路は地形の関係上、風もあまり吹くような場所ではないのと同時に国道沿いには一つの大きな渓流が流れておりそこから水蒸気が上昇しその場に留まりやすい環境である事から全般的にこの路線は霧がかかりやすい。その為、通行するには細心の注意が必要な道ではあるのだが、霧についての対策は取られていない事から霧が深く視界が効かない事も多い。

その為霧を嫌がる人が多数を占めており、その事から殆どの人は空を飛ぶや一時的に霧払いを利用しながらさっさと移動してする。ちなみにタツミ達が野宿した場所も例外ではなく、前日と比べると幾分か霧は晴れているがそれでも急いで移動すると危ないと思われる位の霧はかかっていた。時刻は7時を過ぎたがタツミは未だに寝床の中で目は覚ましていたものの起き上がる事はせず、ただボーッとテントの天井を見つめていた。何故このような状況になったかと言うと、昨日の夜中にレガとの話し合いで次の町まで約20キロという比較的近距離だったと言う事もあり朝はゆっくりと過ごそうと言うように話し合っていた為である。という事で、目覚めているにも関わらず全員が寝床から動かないというシュールな状況がなりたっていた。

タ「・・・・・時間は7時過ぎ・・・何時もならもう起きて色々と準備をしているところだけど・・・まだ周りのみんなは起きてないか。・・・でもそろそろ起きて朝ご飯の支度でもしとかないと・・・昨日もヴォーグとセルが可哀想だったし・・・よいしょっと。あっレガも起きてたの?」

レガ『うん、今日はゆっくり出発するから遅くまで寝てて良いってタツミと話してたけどやっぱりこれ位の時間に起きた方が体もすっきりするしね。それよりもこれから朝食作るんでしょ?手伝うよ?』

タ「ありがとう、じゃあ一緒に作ろっか。」

フ『・・・タツミと・・レガ・・?あれ?もう起きてたの・・?あれ?もう7時過ぎ・・?何かこんなゆっくりと朝過ごすのって何か久し振りだから調子狂っちゃうなぁ~よいしょっと。』

タ「もうちょっと寝てても良いんだよ?今日はもうのんびりとしか進まないし行程で無茶な事はしないようにするからね?あれ?それでも手伝ってくれるの?・・・ならありがと。」

フ『これ位どうって事無いよ。それじゃあ・・僕はご飯でも炊くね?』

レガ『ご飯の方はよろしく、僕は近くの川に水汲みに行ってくる・・・って何か誰か居ない気がするけど・・・ん?そういえばあのカイリューどこ行った?』

レガが見た方向にはまだ眠りについているヴォーグとポルの姿があった、しかし、何故かヴォーグ達と一緒に寝ていたはずのリオンの姿だけ見当たらなかった。

タ「あれ?本当だ、どこ行ったんだろうか・・・もう7時だから起きていてもおかしくはないけど何も言わずに行くなんて何かあったのかな~。それよりもどこ行ったのやら?」

レガ『あのカイリュー・・・やっぱり信用ならん・・・戻ってきたらとっ捕まえて色々と聞き出してやる・・・それよりも本当どこ行ったんだ?・・・っといけないいけない、その前に水汲んでくるよ。』

フ『そう気を張らずにスマートにね?気をつけて~。』

レガが水を汲みに行った後、タツミはフィーロと一緒にご飯を炊くことにしたのだがレガが行った後に肝心な水がない事に気付く・・・水がないと米を研げない事からどうしようかと悩んだ末にレガが帰ってくるまでの間に他の物を作る事にした。バックの中に入れていた保冷袋から色々と取り出しそれを熱したフライパンの上に器用に並べていく・・・タツミはそれを袋から取り出すと並べていくのだが、タツミの前足は普段は地面に接している事から消毒をきっちりとした上で色々と触っているので腹痛などその点は心配することはないだろう。ある程度並べ終えると加熱する、そして頃合いを見てはひっくり返したり移動させたりして焦げ付かないように進めていく。

タ「うーん・・・もうちょっと焼いた方が良いかな?そっちはどう?・・・やっぱり量が多いと大変だな・・・重そうだけど大丈夫?」

フ『重い・・・でもこっちは一応大丈夫・・・あっ、焦げてる・・・。』

タ「少しくらい焦げても問題無いよ~じゃあそろそろお皿に盛り付けようか。」

ヴォ『?・・・良い匂い・・・?あ!もう朝ご飯!?』

朝食の匂いにつられてヴォーグが目を覚ましてしまう。そしてその時の大声によりポルまで目覚めてしまった。

ポル『うーーーーん・・・やっぱりゆっくりとするのは良いね~・・・あれ?ヴォーグの横で寝ていたはずのあのカイリューってまだ帰ってきてなかったの?』

タ「えっ?昨日から居なかったの?」

ポル『うん、昨日確か寝る直前だから・・・10時過ぎくらいにはもういなかったと思うけど・・?ヴォーグどうだった?何か変った事とかあった?』

ヴォ『そういえば・・・特に気にもとめなかったんだけど確かにあのカイリューの気配一切無くなった気がする・・・でも全く物音立てずに行ったみたいだし何だろうなぁ・・・それにポルの言う通り夜の10時くらいから・・今もカイリューの気配とか匂いとか一切しないから多分1回も帰ってきてないんじゃないのかな?』

タ「そうか・・・一体何があったのやら・・あっ、取り敢えず朝食の前に顔とか洗ってきなよ?レガも水汲みに行ってるから序でに手伝ってきて?」

ヴォ『分かった!』

ポル『ほーい。』

ヴォーグ達が行ってから10分後、タンク一杯の水を持ったレガや背中にタンクを乗せたヴォーグ達が帰ってきた。朝ご飯の時のみ使う予定だったのでそんなに水は要らなかったのだが、タツミが何リットル要るというのを伝えなかった事もあった為沢山の水を持ってきてしまう事となった。

レガ『ええ~・・そんなにいっぱい要らなかったの・・・こりゃごめんごめん。持って行く分も序でに汲んで行けば良いかなぁと思ってたからこんなに持ってきちゃったけど朝ご飯の時だけしか要らなかったのね・・・。』

タ「そうそう、まぁ持ってきちゃった物は仕方ないね。じゃあちょっと煮沸させてから使える分だけ使って残りは何か手を洗う時とかの分として持って行こうか、ここからちょっとレガが重くなるけどそれはごめんね?」

レガ『大丈夫大丈夫、それ位の荷物なんて軽い軽い!』

ヴォ『煮沸って何?』

タ「簡単に言うと1回完全に沸騰させると言った感じかな?よくある川の水って、外からは綺麗に見えても中には何が入っててどんな菌がいるか分からないから一旦沸騰させたり、フィルターが着いたペットボトルとかでこしたりして一旦綺麗にしてから飲むってのがまぁ定番かな?これも完全とは言えないけど一応の安全策だからね。そのまま飲むよりはまだマシとは思うけど。」

ヴォ『なるほど~じゃあ僕が炎起こしまーす!』

フ『じゃあよろしく~・・・・って強すぎ強すぎ!!焦げる!!水が焦げる!!』

レガ『水が焦げるって表現聞いた事無いよ!!?それを言うなら鍋が焦げるって言い方でしょ!ヴォーグ!!ちょっと強すぎ!!弱めて弱めて!』

ヴォ『えっ?分かった・・・でもこれ位一瞬で沸騰させていれば大丈夫でしょ!うん!僕ってすごい!!褒めて!』

レガ『アホ!そんな強さで熱すると沸騰する前に蒸発して無くなってしまうわ!もうちょっとゆっくりと中火くらいの勢いで頼むよ・・・ねぇ~タツミ・・・・ってタツミ?』


レガがヴォーグに向けて色々と指示している中、その横ではフィーロが水の入った鍋を持ってその下にタツミが中くらいの勢いで火炎放射を放っている景色があった。タツミが火炎放射を使えるようになった事はレガとヴォーグは知らなかった為、レガとヴォーグはすごく驚いた様子でタツミの事をただ呆然と見つめていた。


レガ『まさか火炎放射使えるようになってたとは・・・やっぱりこれじゃあまるでポケモンだね!うん!』

ヴォ『僕よりも炎の使い方上手いのはちょっとへこむ・・・(T-T)』

タ「僕のなんて単なる威力不足だし、火炎放射とかはヴォーグの方が上手いんだからそうへこまないで。」

ヴォ『そう・・・?・・・それもそうだね・・・・・!うん!立ち直った!』

レガ『立ち直ったの!?早くない!?そ・・それよりもこの後は何か作る物ある?』

タ「取り敢えずは・・・・これ位で良いかな?・・・じゃあちょっとテーブルのセッティングでもしようか?このまま地面で食べるわけにもいかないし・・それよりもリオンはどこ行ったんだ?」

レガ『あのカイリューって・・・本当何考えてるのやら・・・本当信用ならん!』

フ『まぁまぁそう怒らずに、もうすぐ帰ってくるでしょ。それよりもはやい所ご飯にしよう?ヴォーグに至ってはもう勝手に食べ始めてるよ?』

レガ『なっ・・・・!何勝手に食べ始めてるの!!まだ頂きますしてないでしょ!!』

ヴォ『だって・・・お腹空いたもん!』

セル『おはよ・・・って何か朝から騒がしいね・・・これが日常茶飯事だったの・・?』

タ「まぁ・・・そう言わざるを得ないよね・・・取り敢えず2人とも落ち着いて!それ以上続けるならご飯抜きだからね!!」


ちょっとしたごたごたはあったが、そうこうしている内にテーブルのセッティングも終え朝食の準備が完了。ここまで順調そうに見えるが、作り始めてから早くも1時間が経過しており時計の針は8時30分を過ぎた頃を指していた。

タ「それよりもリオンはどこ行ったのかしらね~、もう朝ご飯出来てるって言うのにどこ行ったのやら?」

レガ『あいつ・・・絶対帰ってきたらとっちめてやる・・・覚悟しとけ・・モグモグ。』

ヴォ『行儀悪いから食べながら話さないでくださいよ・・ほらいっぱい飛んでるし・・汚いでしょ。』

レガ『あっ・・・ごめん・・・・モグモグ。』

ヴォ『だから食べながら話さないで!』

タ「レガも次から気をつけてよ~さてと・・僕も早い所食べてっと・・・・?何か揺れてる・・・・?レガ揺らさないでよ・・?って揺らしてない・・・・・っと言う事は・・・・!??!?」

レガ『うぉ!この揺れは・・・タツミ危ない!』

ヴォ『えっ!?何!?地震!?こんな時に!?まさかの!?』

急に地震と思われる大きな揺れがタツミ達を襲う。その時の揺れにより周りの木々はざわめき始め、中には木が倒れだすという緊急事態も起き始めていた。倒れた木の中からは沢山の鳥ポケモン達が飛び出しては空へと逃げていき、水の中からは水タイプのポケモン達が飛び跳ねたりと所謂パニック状態に陥っていた・・・今回の揺れは自然現象で起きる地震と思われる現象だったが、しかしそれはどこか不気味で何処か不審な揺れだったという。

タ「揺れ収まったか・・・?・・・・おお・・・急に来るからびっくりした~・・みんな大丈夫か?何か当たったり倒れてきた物にぶつけたりしてない?マーニとかポルは大丈夫だった?」

マ『私は・・何とか・・・でもびっくりした・・・。』

ポル『何か・・・今の地震って・・・うーん・・・・・・?』

フ『なんとかどこもぶつけずに済んだけど・・・急に揺れるもんだからびっくりしたよ・・・震度何くらいかな?さっきの揺れは・・ラジオラジオっと・・・あれ~?ラジオ無かったっけ?』

タ「そこのバックの中に入ってない?あれ?そこに昨日は入れてたと思うんだけどな・・・誰だよ持ち出したの・・・。」

セル『びっくりしたぞ・・・何だったの・・・あの揺れ・・・おいら生まれて初めてあの揺れ体験したかも知れないぞ・・・。』

ヴォ『でも何か気味悪い感じの揺れだったよね・・・・行っちゃ悪いけど人工的な感じで自然的じゃなかったような・・・何かが爆発した時とかの地響きに似ているような感じはあったし。』

レガ『ヴォーグもそう思った?僕も何か気味悪い感じの揺れだった・・・取り敢えずここに長居は危険だね・・急ごう。』

タ「分かった、じゃあ早い所朝ご飯食べ終えてから次の町まで急いで行こう。」

タツミ達は急いで朝食を食べ終えると、食器などを洗って片付けたりする片付け班と設営しているテントを片付け撤去するテント撤収班とに別れてなるべく早くその場所から出発出来るようにそれぞれが行動する事にした。食器などを片付けるのは簡単ですぐに終ったのだがテントに至っては少々大きめのテントを今回は出していた為、何時ものテントと片付け方法が違い幾ら慣れているというレガがいても時間が多少かかってしまった。

タ「よし・・・何とか片付け完了できた・・・リオンはどうするか・・・あっ、帰ってきた。」


タツミの目の前にはリオンが飛んで帰ってきている光景があった。そしてタツミが言ったその言葉に即座に反応したのがレガでリオンが地面に着いたと同時に駆け寄り静かに低い声で問い詰めた。

レガ『どこ行ってたんだ?しかも聞くところによると昨日の10時くらいからいなかったそうじゃないか、今までどこで何してたのかを話して貰おうじゃないか。』

リ『そ・・・それは・・・そうだ!タツミさん!ついに奴らが動き出した!だから急いでデンガン山にi』

レガ『まだこっちの話が終ってないだろ!!一体今の今までどこで何してたのかって聞いてるんだ!!奴らの事なんかもうこの際どうでもいい・・・お前はどこで何してたんだ!それでもタツミを守る気あるの!』

リ『・・・・・・・・・・。』

レガがすごい剣幕で怒鳴り散らしている所でリオンはレガとは一切目も合わせずにただ地面を見てうつむいている状態だった。・・・・そしてそれが数分続いた時、痺れを切らしたタツミがレガとリオンそれぞれをボールの中へと戻した事で一旦はその場を収める事が出来た。

タ「まったく・・・怒鳴り散らすのもどうかと思うけど、リオンの答えないってのもどうかと思うよ・・・昨日の夜からいなかったみたいだしどこで何してたって位言っても良いと思うけどな~言いたくないなら言いたくないって一言言うだけでちょっと違うのに・・・さてと、急いで行こうか。・・・ただ今回はレガがこのような状態だからフィーロ、よろしくお願いします。」

フ『分かった。じゃあ僕がこの荷物を背負ってっと・・・あー・・結構重たいのね・・・よいしょっと。さてと、行こうかタツミ!』

タ「うん、じゃあみんなはボールの中に入ってて・・・?セルとヴォーグどうした?」

セル『いや・・・おいらもたまには歩きたいぞ!だから歩かせて欲しい!』

ヴォ『レガさんがああいう状態な今、タツミとフィーロを守れるのは僕だけ!だから歩くよ!』

セル『おいらは守ってくれないの・・・・。』

ヴォ『あー分かった分かった、セルも一緒に守ってあげるからそんな寂しそうな顔しないの!それよりもタツミ行こう!』


町まで大体20キロ程度の場所だった為、普通に歩くとなると約5時間程度掛る事になる事から前日のようにある程度の距離を歩いたらそこからは空を飛ぶで次の町まで移動しようという作戦である。今回はフィーロの背中にレガが背負っていた荷物を乗せ、セルはヴォーグの背中に乗せると言った感じで移動する。

タ「まぁ大体20キロ程度だから・・っで今の時間が9時過ぎって事は・・・大体遅くても1時には着きたい所だね。それ位なら無理せずいけるかな?」

フ『大丈夫でしょ~今まで見たいな100キロ越えとかじゃないし20キロ程度ならすぐそこすぐそこ!』

セル『えっ・・・1日で100キロ以上移動したことあるの・・・?』

ヴォ『あるね~この地方は1個の町間隔が広くてそれ位移動しないとキツいのよ。確か最長150キロ程度だったっけ?タツミ。』

タ「そうだね、確か150キロ・・・200キロは行ってなかったでしょ・・?もしかしたら200キロ移動したかも・・?えっ?どうだったっけ?まぁ良いか!それ位長い距離移動したこともあるって事だよ。」

セル『へぇ~何か凄い!』

フ『はいはい、何か凄そうな話するのは勝手だけしっかり掴まっててよ?振り落とされでもして怪我でもしたら大変な事だからね?特にヴォーグの背中はジェットコースターみたいに揺れるからしっかり掴まっておかないと振り落とされるよ~。』

ヴォ『なっ・・・!酷い!何か最近レガさんと言いフィーロと言い僕の扱い酷くない!?ねータツミ?』

タ「でもヴォーグって結構勢いで突っ走っちゃう事も多いしな~フィーロの言ってる事もあながち間違いじゃないかも?」

ヴォ『タツミまで酷い(泣)』

フ『何も泣くまででもないでしょ・・・はいはい、ごめんって。ヴォーグは良い子だね~しっかりとタツミ守ってるし、レガとかからの無茶な要求もなるべく叶えるようにしてるしね~?』

ヴォ『何かそう言われると逆にムカつく。』

フ『おぉぉおい!こっちが折角フォローしてあげたってのにその手のひら返しは酷いんじゃ無い!?』

タ「まぁまぁ2人ともそう騒がずに、セルもしっかり掴まっておくんだよ?」

セル『うん!分かった!』


町の入り口まで、残り15キロ

今年もあと2ヶ月。
ハロウィン過ぎるとクリスマス、クリスマスが過ぎるとお正月と結構慌ただしい季節になってきます。

※うわ・・カンナギタウンをカンナギシティって書いてた・・・修正しておきました・・・申し訳ありません・・・。

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