第107話

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読了時間目安:22分

この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください

登場ポケモン→ ・レガ→カイリュー ・スパイア→メガリザ-ドンX ・スカイ→ロコン ・ヴォーグ→ウィンディ
        ・ポル→ミズゴロウ ・ルタ→ナエトル   ・ルディナ→ポッチャマ ・クラウン→バクフーン

タ「あー・・・結局夜になってしもうた。」

タツミはようやくハクタイ側ゲートへと到着した。しかし辺りはもう既に真っ暗で、サイクリンロードに設置されているナトリウムランプのみが地面を照らしている。ちなみにハクタイ側ゲートへと到着したからと言ってもハクタイシティまではここからまだ5キロ程度ある為事実上ここが町の入り口ではない。

タ「さぁ、もうちょっと頑張りましょうね~・・・ヴォーグもずっと付いてきて貰ってごめんね・・・疲れたでしょ・・?」

ヴォ『えっ・・・?ちょっと疲れたけど・・・・まだ大丈夫!早く町に着こう!これ以上暗くなると余計危なくなるし危険性も上がるでしょ?』

タ「そうやね、じゃあ急ぎ目で町に行こうか。だけど、本当この地方は明るくなるのは早いけど暗くなるのもその分早いな・・・これは朝に行動した方が良いかもなぁ・・・。」

サイクリングロードから町までは民家が少なからずある為少しは寂しさは少ない。また、サイクリングロードからそのまま自転車で移動する人が居るためか舗装は先程までのサイクリングロード同様規格が高くとても走りやすい。

タ「走りやすいのぉ・・・・どの道もこんな感じの道なら自転車での旅もありかねぇ~。」

ヴォ『それも良いと思うけど、あまり単調で面白くないかな~僕としてはね。』


町までは大体15分程度で着くことが出来た。町に入ると先程までの雰囲気とは全く違いやや高いビルが建ち並んでいたり商店が並んでいたりと結構賑やかで、賑やかさではクロガネシティよりも勝っていた。

タ「遂に着いたわ・・・取り敢えず今日の宿を見つけてから早く自転車から降りよう・・・ちょっと昨日からずっと座りっぱなしだから尻の肉が取れる夢を今日は見そうだよ・・・。」

ヴォ『そこまで・・・・!?』

タ「あ・・・これねーとある有名な人の迷言。えーっと・・・確かここら辺だったな・・・あっ、あったあった。」

タツミ達はポケモンセンターに宿泊する予定だったのだが、残念ながら満室だったため近くのビジネスホテルを予約したのだ。ホテルとしてはごく普通のホテルで別に変なところは無いが食堂などが無い為各自で用意する必要があった。

タ「まずは何か買おう!・・・って言ってもコンビニしかもう開いてませんけどね。」

タツミ達が到着したのは20時ちょっと前、一般商店はもう閉まっていた為近くにあったコンビニで夕食を調達しホテルの部屋へと入る・・・しかし、ホテルの部屋がやはりビジネスホテルと言うこともあり狭い。

タ「なるほど・・・ビジネスホテルって言うからどうかと思ったらやっぱりこんな感じか・・・シングルのベッドにユニットバス・・・・まぁごく普通だね。」

ヴォ『狭いね・・・・ベッドの上に乗ってもいい?』

タ「ちゃんと足拭いてからね?汚すと駄目だし衛生的にも良くないから・・・・あーーー!!!もう何言ってる傍からベッド乗っとるねん!」

ヴォ『大丈夫大丈夫!足は付けてないよ!』

タ「そういう問題じゃなくて・・・あー・・・もういいや。さてと、取り敢えずと言いたいところだけど残念ながら全員を出すことは出来ないからポル達だけを出して遅い夕食と行きましょう。」

ヴォ『タツミーテレビ付けても良い?』

タ「別に良いよ~でもあまり何もやってないと思うけどなぁ~。」

テレビではニュースやお笑いなどと特に何時もと代わり映えしない番組が流れていた。しかし、明らかに違うのはチャンネル数が先日いたコトブキシティと比べると格段に少ない事くらいである。

タ「やっぱりこっちも民放はそれほど映らないのね・・・・さてと、取り敢えずご飯食べた後に明日の事を話し合うよ~。」

ビジネスホテルの一室と言うことでそれ程広くない部屋でほぼヴォーグで一杯一杯、その為夕食後のちょっと時間だけホテル1階のロビーで話し合う事にした。

レガ『まぁ明日は取り敢えず情報収集を午前中にしてからの午後に捜索で森の中に行くって事が一番効率良いと思うけどな。』

タ「そうよね~、でもまずどこに聞くか・・・やっぱり役所に問い合わせるべきか警察に聞いて見るべきか・・・。」

ヴォ『考えたらここのホテルのカウンターでも聞いて見ても良いんじゃないの?何かの情報があったらすぐまわってくるだろうし案外有力な情報を持ってるかも?』

タ「そうか・・・あまり人と話すの好きじゃないけど・・・・スカイの為だ・・・我慢しよう。じゃあちょっと聞いてくるよ・・・。」



ヴォ『それでどうだった?』

タ「うん、まぁ有力な情報かどうかは分からんけどハクタイの森で何かおかしな現象が起きてるって話は聞いたよ?」

レガ『おや、結構有力じゃない?もしかしたら何かしらの足跡がつかめるかもしれない、それで?』

タ「ハクタイの森を通るトレーナーの数が激減したらしくて、みんなが南の方にある国道を迂回路にして迂回して居るって話、そして森の中から以前よりも多くの草ポケモンが逃げ出してきているって話もまわってるらしい。でも、実際に森の中を調べても何も出てこないし特に異常は無いって話だけどその後も瀕死の状態でポケモンが見つかったり酷いと・・・うん。」

レガ『えっ・・・・もしかして死んだとか・・・・?』

タ「あっ、死んだとかじゃなくて何かしらの呪いじゃないかって噂。呪われているポケモンって言われて警察に保護された数は数えきれずって言ってたけどこっちは信憑性薄いな・・・。」

レガ『なるほど・・・じゃあまずはハクタイの森を調べてみる必要がありそうだね。それからって感じかな?・・・明日で1週間過ぎるか・・・どうしてるんだろうね。』

ヴォ『本当、勝手に何処か行っちゃうなんて本当無責任にも程があるよ!』

レガ『まぁそれもあるけど、まずは強さを求めて行ったって事は何か手段を選ばず強くなろうとする時もあるし・・・何か変わってないと良いけどな・・・。スパイアみたいに変わってたらちょっと手を付けられないよ・・・。』

タ「・・・・それは会ってみないと分からないけどね・・・じゃあ明日は9時に行ってみよう。それからだ、じゃあみんな今日はもう寝て明日に備えて。」

レガ『分かった、今日はタツミも何も考えずに寝るんだよ?最近ずっと寝れてないみたいだし昨日今日はずっと自転車漕ぎっぱなしだったから、寝ないと明日身体持たないからね?』

タ「分かった。」


タツミは最近はそれ程眠れない日々が続いていたそうだが、ベッドで横になった事もあり少しの間は久し振りに眠りに落ちる事が出来た。そして、翌日朝7時には目を覚まし出発の準備を始めていた。

ヴォ『うーーーん・・・・あれ?タツミ・・・早いね・・・・まだ7時過ぎだよ・・・・?』

タ「なんかちょっと気になったら眠れないタイプでね・・・朝早いけどちょっと行ってこようかなと思って。朝早い方がなんか良いかなと思って。」

ヴォ『そうなの?・・・じゃあ僕ももう起きるね・・・。』

ヴォーグは起き上がると狭いながらも器用に隙間を活用して身体を伸ばしお目覚めモードとなった。

ヴォ『OK!じゃあ行こうか!タツミ、もう忘れ物ない?』

タ「大丈夫、ハクタイの森までは大体歩いて20分程度の位置にあるみたいだからそれ程焦らずゆっくり行こう。」

ハクタイの森はハクタイシティの西の方に位置する森である。森を通るルートとその南側を迂回するように通るルートがあるが、南側を迂回するルートは少々遠回りとなってしまい時間は掛かる。しかし、路面状況は格段に良く最近はこちらを好んで使うトレーナーも多い。逆にハクタイの森はその名の通り森であり、木々が鬱蒼としており昼間でもそれ程明るくはない。また、この森にある洋館は心霊スポットとして有名であり興味本位で近づく者は多いがその数の多さ故に心霊現象についての話しも多い。

タ「朝早いけどやっぱり平日って事もあってかもう動いている人多いね。」

ヴォ『やっぱり通勤とかがあるからね、でもこの地方はやっぱり朝の方が良いんじゃないかな?だってこっちの方が清々しいし・・・こりゃ明日から朝から行動した方が良さそうだね。』

ヴォーグと他愛ない話をしながら歩を進めていくといつの間にか町を抜け森の入り口へと辿り着いた。森の入り口には青い看板でここからハクタイの森と書かれておりどうやらここからが森のようである。

タ「なるほど・・・確かにそっちの広い道路の方を進むよねぇ・・・取り敢えずこっからはレガとスパイアも出して厳戒態勢で行く事にするよ。」


森の中は朝早くと言う事もあってか凄く空気が澄んでおり、木々の間から朝日が差し込む様子はとても幻想的だ。森はほぼ一方通行であり通行人達がほぼ同じようなルートを通る為迷うことは少ない。その中をタツミ達は進んでいく・・・しかし森の中間にさしかかっても全くなにも出てこない。

レガ『何か・・・何も出てこないとなると逆に不安になってくるよね・・・怖いわー・・・。』

ス『それは思うけど、まだ朝早いからじゃないの?・・・でもスカイが仮にここに居たら多分こんなメインルートにいないと思うんだよなぁ・・・。』

タ「メインストリートに居るとすぐ通報入って見つかるからちょっと脇道に逸れているとかって感じか・・・。あまり脇道に逸れるのは好きじゃ無いけど・・・取り敢えず目印を建てながら進んでいけば大丈夫か・・・。」

メインストリートを外れるルートは沢山ある。しかし、中には林業関係者や山菜採り関係者などが主に利用する為轍がしっかりしている脇道もある。その中でもタツミ達は轍がしっかりしている脇道へと一旦入ってみることにした。

タ「迷いそうざます・・・取り敢えずみんな離れないようにね~。」

タツミ達は轍だけが頼りの道を進んでいく、そしていよいよ轍も薄くなってきた所で一旦立ち止まる事になった。

レガ『流石にこれ以上行くと帰り道が分からなくなるし・・一旦引き返すのが吉と思うよ?』

ス『それもそうだな・・・タツミ、一旦表に出よう・・・・・タツミ?どうかした・・?』

タ「いや・・・ちょっと何か動いたなと思って・・・・うん?よく見えないけどあの木の裏・・・・。」

ス『?・・・・もしかして・・・ちょっと行ってくる。』

レガ『スパイアだけじゃ不安だから僕も一緒に行ってくるね、ヴォーグはタツミと一緒に待ってて。』

タツミ達が居る場所から距離として大体300メートルくらいの所だろうか、そこにある木の裏で何かが動いたのをタツミは見逃さなかった。そして・・・

レガ『!?・・・・・でも違うか・・・・。』

ス『まさかだろ・・・・でもポケモン違いと言う事もあり得る・・・取り敢えず起こさない様にタツミを連れてくる・・・。』


タツミはスパイアの背中に乗りヴォーグは静かに歩きその木の裏を覗いてみた・・・すると・・・

タ「このポケモンは・・・・・確か・・・・キュウコン・・・・だったか。」

レガ『でも・・・ロコンじゃないからスカイじゃないんじゃない・・・?』

レガ『いや・・・でも明らかにこいつは野生じゃ無いぞ・・・第一こんな所にキュウコンなんてポケモン居たらおかしいだろ・・・。』

ヴォ『どれどれ~・・・・・・。』パキッ!

ス『ば・・・!何音たててるの!起きるでしょ!!』

そうスパイアは言ったが既に時遅し・・・目の前のキュウコンは先程のヴォーグの音で目を覚ましてしまいすぐに距離を取られてしまう。

『貴様ら・・・・一体何しに来た・・・・!俺に逆らう者は全て消すぞ・・・・・!!』

レガ『明らかにスカイじゃないですね、何か見た事あるスカーフとネックレスしてるけど全くのポケモン違いですね、分かります。』

ス『明らかに違うよなぁ・・・あっ、すいませんでした・・・僕達ポケモン探してましてちょっと見てただけなんで立ち去りますね~。タツミ行こ。』

タ「・・・・・ごめん・・・あれスカイだわ・・・・。」

ヴォ『えぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!??!???!?だ・・だって全然一人称だって違うし性格も全く違うし何か凶暴になってるし、全くもってあのスカイじゃないのになんでスカイって分かるの!?』

タ「普通のキュウコンの目は赤いでしょ?・・・けどスカイは青い目をして居るんだ・・・そして目の前に居るキュウコンの目は青い・・・しかも・・・そのネックレスとスカーフは僕がプレゼントしたやつだ。」

レガ『なっ・・そんな・・・目が青いなんて今まで気づかなかった・・・・・それより・・・・スカイなのか・・・・ま・・まぁ無事で良かったな~ねぇスカ』

スカ『その名前で呼ぶんじゃねぇ!!!!!』

タ「!?」

ヴォ『!?』

ス『!?明らかに不味い方向行っとるやん・・・・さてどうしますかね・・・・。』

レガ『何言ってるの~スカイはスカイじゃーん、なんでそんな寂しい事言うのさ~ねぇ・・・・。』

スカ『!俺に気安く触るな!!!このカイリューが・・・・俺に触ろうとしやがって・・・・お前ら全員殺すぞ!!!!』

そうスカイは言うと火炎放射をレガに向け放つ、しかしその火炎放射も明らかに以前よりも威力が桁違いだった。

ス『見逃せないねぇ・・・・そっちがその気ならこっちもその気で行くぞ・・・・。』

スパイアはきりさくをくりだす、しかしそれを軽々と避けそのまま火炎放射を浴びせる。しかし、そこはやはり炎タイプあまり効果は無いようで特に大きなダメージにはなっていなかった。

レガ『スカイ・・・一体どうしたんだ・・・。』

スカ『煩い!!お前らいい加減にしないと・・・・!?』

レガ『タ・・・タツミ!危ないって!何されるか分からないって!!』

タツミはスカイの背後から近づき後ろからスカイを抱きしめてみた。ちなみに以前スパイアが暴走した時やレガが自我を失ってた時などはこれで案外戻っていた為それを信じてタツミは抱きしめたのだった・・・しかし・・・


スカ『この人間が・・・・!俺に気安く触るんじゃねぇよ!!!!!』

スカイはタツミに向かっていきなり爪で切り裂いてきた。タツミは咄嗟に避けたが腕や顔の一部に爪があたってしまいそこから血がまた滲み出てしまう。

タ「いっつ・・・これスパイアの時よりも酷いぞ・・・っと言ってる暇じゃ無かった・・・・スカイ!!!いい加減目を覚ませ!!!」

スカ『うるせぇ!!!この人間が・・・・お前らなんか全員くたばれや!!!』

タツミの方に火炎放射が飛んできたが、それを見越したヴォーグがすぐにタツミを横に移動させた為、人的被害は出なかった。

ヴォ『あっぶなかった~・・・・。』

レガ『タツミ!!・・・こいつ・・・もう許さんぞ!!!!覚悟しろよ!!!』

ス『スカイ、今まではお前を見てきたが・・・今のお前は今までで一番最低だな。ヴォーグ、タツミの怪我を頼む。僕達はこいつに分からせてやる・・・覚悟しr』

タ「待って!!」

レガとスパイアは今にもスカイに対して攻撃を仕掛けようとしているが、タツミはそれを一旦止めさせる。万が一に備えヴォーグもすぐ後ろを付いてきていたが、タツミは余計にスカイを刺激するものと考えちょっと離れた所でヴォーグを待たせる。そしてスカイの近くに歩いて行き・・・

タ「スカイ・・・・忘れたの?初めて会った時に、出発しようした僕を呼び止めて、助けて貰ったお礼に今度は僕を守りたいって言った事とか、ついこの前だってもずっと一緒に居たいって言ってたじゃないか・・・それも全て忘れたのかい・・・?」

スカ『はっ。そんな事、言った事も聞いた事もねぇよ、何言ってんだこの人間はよ。・・・俺に気安く触った事後悔するんだな・・・俺はお前を・・・殺す。』

そう言うとスカイは一気にタツミへ距離を縮めた・・・それを見ていたヴォーグも走り出したがスカイの方が幾分か素早さが高く間に合わなかった。そして、タツミは今度こそ死ぬと覚悟し目を瞑る・・・しかし、また痛みが襲ってこない・・それに目の前がちょっと暗くなったのを不審に思い目を開ける・・・すると目の前には・・・







???『・・・さっきから見てると・・本当恩人に失礼な奴だな。』





レガ『なっ・・・・!』

ス『えっ?何この展開?えっ?』

タ「えっ・・・・何が起きたの・・・・?って何か見た事ある背中・・・もしかして!!!!」

ク『久し振り、タツミ。元気だった?』

タツミの前には何故かジョウトにいるはずのクラウンがスカイの手を押さえつけ笑顔で立っていた。

レガ『なんでお前が居るねん!!!いつ来た!!』

ク『まぁ話は後で・・・それよりも・・・お前!!!簡単に殺すとか言って・・・・言って良いことと悪い事の区別くらい付くだろうが!!!』

スカ『ちっ・・邪魔が入ったか・・・・でも今度こそはお前を仕留めてやる・・・覚悟しろよ!!!』

スカイは、クラウンが手を離した一瞬の隙を突きタツミへと一気に近づいた。

ク『しま・・・!こいつ素早すぎ・・・タツミ危ない!!!』



勢いよくタツミへ近づいたスカイ・・・・しかしタツミは攻撃される前に強く抱きしめる、今度はまさかの正面から抱きしめられた為まさかのスカイも少々ひるみ動きが止まる、そしてタツミは、スカイの耳に届くように次のように言った・・・

タ「スカイ、もう良い。落ち着け、もうお前は頑張った・・キツかったろ?僕には分かるぞ・・・だからゆっくりしよう?・・・・それでも僕の言葉を聞けないと言うなら、殺せ、祟れ・・・お前に殺されたり祟られるならまだ覚悟もつく。」

スカ『何言ってるんだ・・・こいつ・・・・頭おかしくなったのか?』

タツミが言ってる最中も、スカイはタツミから逃れようと爪で引っ掻いたりしていた、しかしタツミは全く動じる事も無くスカイを強く抱きしめていた。爪で引っ掻かれるその度にタツミの皮膚からは血が出、白いシャツはたちまち赤く染まっていく。

レガ『なっ・・・タツミ何言ってるの!!そんな事したら本当にそいつは・・・・。』

レガ『それよりもタツミの治療が先だろ!!そんなに血だらけになったら命が危ない!!』



タ「大丈夫だ・・・・・・・・・出来ないよね?やっぱりスカイやな、・・・・もう無理しなくて良い、急いで強くならなくて良い・・・何事もゆっくりで良いんだ。だからな・・もう一度僕達と旅しよう・・・・帰っておいで。」

スカ『・・・・・・・。』

スカイはタツミを爪で引き裂いていたが、その腕はずっと震えていた。しかし、タツミが言い終わると同時に、先程までしきりに動かしていた手の動きが止まった。この様子からすると、どうやら以前のスパイアと似たような状況に陥っているようである。




タ「帰ってこい。」




タツミがそう言うと、スカイは振り上げていた腕を下げ、そしてタツミにもたれかかった。キュウコンとなったスカイの体重はロコンの時とは比にならない位重く、タツミは少々ふらついたが何とか持ちこたえる。

タ「やっぱり無理しとったな・・・恐らくずっと寝てるようで寝てなかったんだろう・・・・。」

レガとスパイアが近づくとスカイはタツミの胸の中で安心しきったように眠りについていた。それを見てスパイアとレガも一安心したようでちょっと安堵した。




スカ『zzzzz・・・・・・』

タツミが背中におぶって町まで移動する、スカイの方はどうやら穏やかな顔で寝ているのを見る限りでは正気に戻ったようで周りは一安心したのか笑みもあった。

レガ『でも一時期はどうなる事かと思ったよ~まぁまだ目を覚ましてないからあれなんだけどね。』

レガ『でも、やっぱり内心はスカイだったな~いきなり攻撃された時は本当頭来たけど、今回の事は不問にしといてあげよう。ところでなんでクラウンが居るの?』

ク『お察し下さい。』

タ「いやいや分からんって・・・えっ?何か持ってきたって?んでそれに付いてきたって・・それバレたら規約違反やんか・・・・来ても良いけど次からはちゃんとした方法で来てよ?」

ク『はい・・・・分かりました・・・。でもこの地方ってやっぱりそれ程暑くないね、炎タイプの僕でも分かるよ。』

タ「そりゃあね、こっちの方が北の方に位置するし今の時期はまだ本格的な夏じゃないからね。」

スカ『う・・・うーん・・・・ここは・・・・?』

タ「おっ、目覚めたか?どうだい体調は?大分荒れてたけど疲れてないか?」

スカ『タ・・・・タツミ!?な・なんでここに・・・・ってみんなも・・!?』

レガ『スカイ・・・本当凄く荒れてたぞ~ってようやく見つかったから良かったものの危ないんだから勝手にどっか行かないようにね。』

スカ『ごめんなさい・・・・でも・・確か・・・・変な石触ってそれから・・・・。』

タ「まだ完全に治りきってないんだからゆっくりしておくと良いよ。もうすぐポケモンセンター着くしそこでゆっくりしよう?」

ク『それで僕はどうすれば~・・・・。』

タ「まぁ着いてきてもどっちでも良いよ?だけどあまり無茶なことはしないようにね?後喧嘩は厳禁と言うことでお願いします。」

ク『了解!でもタツミと旅するのも久し振りだなぁ~それに何時ものコンビも何気に揃ったねw』

レガ『それは・・・・・。』

ス『・・・・・・・。』

ク『まぁ両方とも後でタツミに着いていきたいって直談判したって話、もうウィングとかに知れ渡ってるからね~。』

ス『はっ!?』

レガ『帰るのが怖いの・・・。』

タ「まぁまぁ、ほらもう町が見えてきたよ。」
時間があって書く時とか、ネタが続けて入ってくる時は結構連続して書き続けるのですが、書けない時はとことん書けないと結構差が激しいです。

ちなみに絵もそうであって、描こうと思って描くと意外と描けなくてふら~っと落書き程度に描くと案外上手く描けたりするものです、この気持ち分かりません?(何)

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