第26話
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この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください
夕食2時間後・・・
夕食も済ませたタツミは何もすることなくボーっとしていた。
タ「暇だなぁ~・・・。ここら辺は何もないから余計そう思うのかなぁ・・・。」
レガ『そうだねぇ~・・・。』
ウィ『う~ん・・・。』
しばしの沈黙が流れる・・・。
ス『ところでタツミ、前から聞きたかったんだけど・・・。』
タ「おお~いきなり静寂を破ってきたねぇ・・・。それでなに?」
ス『タツミって出身何処かなと思って・・・。』
タ「・・・・・・・・・。」
レガ『あっ、それ僕も前から気になってはいたんだ。』
タ「・・・・・・・・・・。」
ウィ『タツミ・・・?』
タ「こんなこと話して信じてもらえるか分らないけど・・・僕はこの世界の出身じゃないんだ。」
レガ『えっ・・・・?』
ク『なにぃぃぃぃぃぃ!!!!!』
ウィ『クラウン、落ち着いて・・・。』
タ「話をつづけるけど、僕はね・・・・。」
その後タツミはクラウンと出会うまでの出来事を話した。
タ「そういうわけなんだ。今まで黙っててごめん。話そうとは思っていたけどこんな話信じてもらえるかわかなくて・・・。」
レガ『いや、タツミが悪いわけじゃないよ。』
ク『そうだよ。それにタツミがいなかったら僕たちだって出会わなかったんだし良かったんじゃないの。』
フ『僕もタツミがいてくれたおかげで旅出来ているし感謝してるよ♪』
ス『僕が聞いたせいで・・・・。』
タ「でも、スパイアのおかげでみんなに話すことが出来たよ。ありがとう。」
ク『さぁーって暗い雰囲気はこれで終わって寝ますかぁ~!』
プ『さっきまで寝とったやん!』
ク『また眠気が・・・パタッ。』
タ「おいおい、クラウン・・・・。」
皆はそれからしばらくして就寝した。
・・・・・・・・・
翌朝、タツミは昨日キャンプしたところから少し離れた展望台へと来ていた。ポケモン達はまだ寝ていたので起すのも悪いと思いそっとしておいた。
タ「ふぅ~・・・。なんでこの世界来たんだろうなぁ~・・・。今考えると謎極まりないな。まぁ、今のままでも十分楽しいんだけどなぁ・・・。」
もう少しで日の出である。
タ「でも、昨日の事話して大丈夫だったんかな・・・。もしかして僕を見捨ててみんなどこか別の場所に行くとかないよな・・・。うん、これはただの被害妄想だ・・・。気にしないでおこう。」
タツミはそうつぶやくと後ろを振り返った。
タ「・・・・・聞いてたか・・・。」
今タツミの目の前にはスパイアがいる。
タ「さっきの事聞こえてた・・・?」
ス『聞きたくなくても聞こえてた。』
タ「・・・・・とりあえず気にせんといて。」
ス『僕だけはどんなことあってもタツミのそばにいるから。』
タ「えっ?」
ス『僕はタツミを見捨てたりはしない。絶対に。』
タ「スパイア・・・。」
???『それ僕からも言わせてもらいたいな。』
タ「?」
タツミはスパイアの後ろを注視してみた。すると・・・
タ「みんな・・・・・。」
ク『僕だって見捨てたりしないよ。もしパートナーがタツミじゃなかったら楽しい人生遅れてなかったと思う。』
レガ『僕だって、タツミに助けてもらわなかったら今頃どうなっていたかもわからない・・・。タツミは僕にとっては命の恩人なんだよ、そんな人を見捨てたりはしない・・・っと言うよりも見捨てたくない!』
フ『僕も、タツミのおかげで旅に出ることが出来た。しかも、僕とお母さんだって守ってくれた。僕にとっては大切な人。だから見捨てたりしないよ。』
ウィ『私も同意見です。見捨てません。絶対に。』
プ『僕だって!見捨てたくないよ!』
タ「みんな・・・・ありがとう・・・。本当に・・・ありがとう・・・。」
タツミは感極まって涙があふれてしまった。
タ「あれ?今日は晴れだって言ってたのになぁ~・・・。目の前がかすんで見えるや・・・。」
タツミは袖で涙を振り払い再び海岸線を見た。
日が昇っている。
タ「じゃあ、朝食にして出発しようか。」
ク『賛成!』
タツミ達はキャンプ場に戻って行った。