第127話

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この作品には残酷表現があります。苦手な方は注意してください


タツミ達を乗せたパトカーはどんどんと麓のポケモンセンターに向けて荒れた山道を下っていく。普段はあまり通る人がいない為ガタガタなのだが、そんなの関係無しとばかりに今日に限って山を下るタツミ達と対向する形で、何台ものパトカーや救急車などの救急車両が上っていく・・・。恐らく暫くはあの場所も騒がしいままなのだろうが、タツミ達はその事には詳しく触れずに助手席にはタツミ、後部座席にはルビアとクラウンが器用にもシートベルトを着用し座っていた。

タ「それでこれからどんな感じで捜査を進めていく感じなの?やっぱりポケモンにされた人、一人一人を警察署とかに呼んで事情聴取とかある感じ?」

サ「そんな事してたら幾ら時間があっても足りゃしない。第一今回の被害者は推定でも300人を越えてるから・・・仮に1人1時間ずつやったとしても簡単計算で300時間・・・1日は24時間だから・・・ざっと半年程度になるって感じか。それに1時間じゃ事情聴取は終らないしやっぱり1年以上は掛かる計算だな。」

タ「それなら人員増やせば全然やれそうな感じはするけど、やっぱりそれだけじゃなくてその後のデータ取りとか統計とかまとめとかお役所が大好きな報告書とかまるまるするとやっぱり1年以上は掛かっちゃうのかな?」

サ「そうだろうな・・・だけど、まぁこれからもできる限りの事は救済していくってのが上の意向だし大丈夫だろ。俺もまぁ被害者の内の一人だが特に気にしてないしな。それよりもお前はどうなんだよ?これからどうするかという当てはあるのか?俺達と一緒に国際警察になるか?」

タ「だからタツミだってば。名前で呼んで貰わないと何かすっごく上から目線的な感じだから嫌な感じになるわ・・・まぁこの地方をのんびりと回り終わった後は暫く向こうでお世話になった人の家で休もうかなと考えてはいる。ちなみに国際警察になる予定はございません(きっぱり)」

サ「そうか・・・タツミとポケモン達ならば良いコンビで犯人とか捕まえられそうな感じはしたんだけどなぁ・・・。まぁ何かあったら何時でも呼んでくれ、何時でも協力するからな?あっ、でも法律違反しない程度にな?」

タ「はいはい分かってますよ・・・それよりも、さっき連れていったポケモンの中にリザードンっていなかった?」

サ「リザードンか・・・確か・・・3,4体いたな・・・でもそれがどうしたんだ?特に普通の何も変らないリザードンだったぞ?タツミの持ってる黒いリザードンとは全く違って普通のな?」

タ「リストバンドとかしてなかった?」

サ「リストバンド・・・いや、特にしてなかった。・・・もしかしてそのリストバンドをしたリザードンもまた人間からポケモンにされた内の1人なのか?」

タ「そうだね・・・まぁ僕の友達なんだけど、前に会った時に一時記憶を失って暴れてたって話を聞いたもんだからてっきり今回も居たのかなと思っただけよ。」

サ「なるほどな・・・分かった、そいつの事も調べてみる事にするよ。それよりももうすぐでポケモンセンターに着くぞ。」

ク『ようやく着くのか・・随分と車に揺られていた気がするよ・・・やっぱりパトカーって乗り心地悪いわ・・・凄く気持ち悪い・・・・。』

ルビ『こら、クラウン。もう少しの辛抱だから我慢なさい。ポケモンセンターに着いたら好きな物食べても良いから!ね?』

ク『ならもうちょっとだけ頑張ってみますわ-・・・。』

サ「このパトカーは元々高級車をデチューンしてから作ってあるからそれ程乗り心地悪いとは言えないと思うんだがな・・・人間だとそう思わないが、やっぱりポケモンだとそれなりにキツいか・・・。」

タ「ほぉ・・・元の世界じゃクラウンとかマークXとかがその例だけど、こっちの世界もそうなのか・・・それに覆面仕様とパトカー仕様とじゃやっぱり違うのだろうか。」

サ「俺はパトカーの事について詳しくないから分からないけどな。』



やりのはしらから大体1時間程度で麓に位置するカンナギタウン ポケモンセンター前まで辿り着いた。到着した瞬間、クラウンはシートベルトを勢いよく外し中からドアを開けようとしたのだが・・・

ク『開かない!!!!!?!???閉じ込められた!!!?!?』

サ「ぁっ、パトカーの後部座席は基本的に中からは開かない事になってるからな?チャイルドロック掛けていたから・・ちょっと待ってな・・・今開けてやるから・・・。」

サトシは一旦運転席から降りるとクラウンが乗っている方のドアに向かい外側からドアを開ける。ドアが開いた瞬間、クラウンは勢いよく外へと飛び出し地面へと突っ伏してしまった。どうやら車酔いを起こしてしまったようである。

ク『気持ち悪い・・・・・・揺れもそうだったけど匂いがまた・・・・。』

タ「車酔いか・・・窓開けておいてあげれば良かったか・・・こりゃ重傷そうだから早い所部屋に戻って休ませた方が良いな・・・ルビア、先に行ってクラウンを休ませてあげて?」

ルビ『分かった!ほら!クラウン行くよ!』

ク『そんな引っ張らないでよ・・・ただでさえ気持ち悪いのにもっと気持ち悪くなっちゃうでしょ・・・・おえ・・・。』

サ「あれ大丈夫か?あのバクフーン・・・結構気持ち悪そうにしてたぞ・・・?」

タ「普段乗らないパトカーに乗ったから酔ったみたい、まぁちょっと休ませておけば大丈夫と思うからそう気にしないで?それよりもこれから国際警察の本部に帰るんだろ?」

サ「そうだな・・・これからはもう一回やりのはしらに戻ってから国際警察の本部があるヤマブキに向けて帰るって感じかな・・・このパトカーもあっちから持ってきたみたいだし・・・・・・あまり時間も無いからじゃあ俺も行くわ、また何処かで会えたら会おうな。じゃな!」

タ「分かった、気をつけてね。」




レス『あっ!タツミが帰ってきたー!!・・ってあれ?キュウコンのままだけど人間の姿に戻れなかったの?』

タ「えっ?あ・・・そういえばキュウコンの姿のままだったね・・ちょっと待ってて。・・・・・・・・・・・・はい!戻った!っと・・・服服っと・・・よし!これでOK!やっぱり人間の姿の方が楽だわ-!うーーーん!!」

セル『えっ?もしかして人間にも戻れるし、ポケモンの姿にもなれちゃう感じ?何か凄い事になってる気がする・・・おいらワクワクすっぞ!』

タ「最後の台詞には触れないけどその通り!だから人間の姿にも戻れるしキュウコンの姿にもなれちゃったりします!っというのもあの薬の副作用なんだろうけどね~。」

ルデ『あれ?リオンはどうしたの?そういえば昨日から見てないような気がする?でもあの感じなら多分タツミ達と行ったと思うんだけど、戻ってきてないね?ってレガ達も戻ってきてないけどどうしたんだろう?』

タ「あー・・レガ達はもうすぐ帰ってくると思うけど・・・・リオンはね・・・・。」

ルビ『取り敢えずあのカイリューはもうここには戻って来れないと思うわ。っというよりも戻ってきたとしても申し訳なさ過ぎてタツミと顔もあわせられないだろうけどね!もしそんな感じでのこのこ戻ってきたら・・・今度こそぶっ飛ばしてやる・・・ふふふ・・。』

ク『ルビア怖すぎやわ。んで、ちょっとあのカイリューは・・・色々と問題起こしたって言うよりも色々とヤバいことに手を染めてたと言った方が良い感じかな~・・うーん・・・あーー!もう面倒くさい!・・・簡単に言っちゃうと・・・警察に捕まりました、はい。』

タ「2人とも、もうちょっとオブラートに包んでから状況言えないの・・・そんなズバズバ言ってしまって・・・まぁ・・・取り敢えず2人の言うとおりリオンは・・・とある事情で・・・っと言う感じで捕まっちゃたんだよ・・・。」

ポル『やっぱりあのカイリュー・・・ちょっと不審に思ってたけどやっぱりそうか・・・まぁいけない事をしたのなら看過するわけにも行かないな。それよりもタツミも疲れたでしょ?今日の朝からずっと動きっぱなしだったんだし、少しは休んだらどうだろうか?』

ク『そうだよ!タツミはずっと気が張ってたと思うし、相当疲れてると思うから少し休んだ方が良いよ!ほら!顔色悪い!!早く寝る!もうあいつらも追い掛けてくる事もないし、今日に至っては僕達だって付いてるから安心して寝て!!』

タ「そ・・そう?じゃあお言葉に甘えて少し横にならせて貰う事にするよ。レガ達が帰ってきたら起こしてね~?」

クラウン達の助言もあり、タツミはレガ達が帰ってくるまでの僅かな時間少々横になる事にした。今の時刻は大体夕方7時近く・・・外は既に日が落ちてしまい町の明かり以外は真っ暗で静かな景色が広がっていた。タツミが寝落ちしてから大体30分程度経った位に空を飛ぶで移動していたレガやスパイア達が部屋へと帰ってきた。

レガ『う~・・・寒い~・・・・あれ?タツミは・・・寝てる・・そりゃああれだけ色々あったのなら疲れも出るよね・・・今はそっと寝かしておいてあげよう。』

ク『でも、レガ達が来たら起こしてくれって頼まれたんだけどな~・・・どうする?起こす?それともこのまま寝かしておいてあげる?』

ヴォ『何か疲れて眠っているのに、ここで起こすってのも何か可哀想だからそっと寝かしておいてあげたらどうかな?あれなら僕も横で寝るk』

レガ『お前は横に寝なくて良いんだよ。』

ヴォ『レガさん酷い!』

ス『はいはいそこは勝手にじゃれ合わないで。タツミが起きちゃうでしょ・・・、それよりもタツミが寝ちゃってるか・・・・よし!じゃあ今日はタツミに変わって僕が夕食を作りまーす!』

ク『科学毒殺班の再登場って感じかな?じゃあ僕は他の所で何か別の食べれる物をつくtウグッ!!』

ス『クラウンも手伝うんだよ!・・・・今度は砂糖と塩を間違えないようにね?間違えたら・・ウィングよろしく!』

ウィ『OK!間違って入れて凄まじい味になったら・・・その時は・・・のしかかりからの冷凍ビームで凍らせるからね!!しっかりと確認するように!』

ク『こわ・・・・じゃ・・じゃあやろうか・・・ってこんだけ人数居るんだったら案外簡単に行きそうじゃない?じゃあ小さい子達は皿とかを準備して!あっ、あとドレッシングとかの調味料も準備しててよ!』

レガ『なんでそんなにこう言うのだけテキパキと指図できるのよ・・・。』

ウィ『じゃあ早速料理していくわよ・・・・って何作るつもり?あまり凝ったようなのはNGよ?疲れてるのに脂っこい物とかにしちゃうと余計に疲れちゃうからね?』

ス『分かってる・・・でも疲れてる時こそ肉系が良いと聞いた事もあるしなぁ・・・タツミも相当疲れてるし痩せてるからやっぱり肉系?』

ク『それか魚系でさっぱり!ってのも良いかもよ?』

ヴォ『何か色々と意見が出まくってますけど、そろそろ取りかからないと時間掛かりすぎてる気がしますよ?タツミ起きちゃいますって。』

タ「(もう起きてるんだけど・・・まぁ折角みんながそう言ってくれるならもう少しだけ寝たふりしておいてあげようか)」



ス『ちょっとその調味料取って!早く!焦げる!』

ク『こっちもちょっと手話せないから無理!あと少しだけ踏ん張ってて!そうしたら行くから!!』


最初は全員で料理やテーブルなどのセッティングをしていたのだが、進めていく上で幾つか足りない物や欲しい物が出てきた事からクラウンとレガとスパイア、そしてタツミを除く全員が近くのスーパーへと買い物へと行ってしまっていた。その為残された料理係は圧倒的な人手不足に悩まされていたのだ。


ス『何処をどう踏ん張るねん!もう焦げ始めてきてるって!!早く早く!誰か!なんでこんな時にウィング達は買い物行っとるねん・・・ってかあいつら何時まで買い物するつもりなんだ。仕方ない・・・自分で取りにいk』

『はい!!砂糖とコショウとみりんです!どうぞ!』

ス『ありがとう!!いや~助かったわ、ギリギリ焦げずに済んだ~・・・クラウンも案外早かったな?』

ク『?僕何もしてないけど?こっちでずっとテーブルセッティングしてたけど?レガじゃないの?』

レガ『僕はずっとこっちにいたからスパイアの元に辿り着けませーん。残念!』

ス『じゃあ誰が・・・・・?』

『僕だよ-!僕が取ってあげたんだ!』

ス『おお~そうかそうか・・・君が取ってくれたのか~ありがとう~って・・・・お前誰やねん!!!』



スパイアの大声を聞いた2人は突然の事態に驚き、クラウンに至っては手に持っていたコップを地面に落としてしまった。しかし、その事はさておいて大声がしたスパイアの元へと急いで駆けつける。そこでレガとクラウン、2人の目の前にいたのは・・・・




ク『?あんた誰・・・・今まで見たことも会ったこともないような顔だな・・・一体誰やねん・・・?』

クラウン達の目の前にいたのは紛れもなくバンギラスだった。しかし、この地方には普通では野生で存在している数は数えるくらいで相当珍しい部類に入るポケモンになる、それ位珍しいポケモンと言う事もありクラウン達は誰かのポケモンであると仮定し一気に戦闘態勢を取ることになった。

『えぇ~・・・・皆さん酷いですね・・・特にレガさんとスパイアさんにはもう何回も会ってますよ?それなのに忘れたのですか?覚えててくれて再会したら嬉しがってくれるって思ったのに・・・ぐずん・・・。』

レガ『何か聞いてたバンギラスのイメージと全く違うかんじだな・・・凶暴さとか全く無い感じで・・・・と・・取り敢えず名前!名前なんて言うの!?それから始めよう!』

ス『僕達と既に会ってるって・・・・?ん・・??でもまさかな・・・あの子はまだ小さかったし・・・それにここまで来るには相当な体力が必要と思うし・・・やっぱりポケモン違いじゃ。』

タ「もしかして・・・・あの時のヨーギラスだったりする?」

ク『タツミ!?いつの間に起きてたの!?ってか起きてたんなら起きてたって言ってよ!!驚いて心臓止まるかと思った!』

タ「ごめんごめん。何か見てたらあの時のヨーギラスに似てるなーと思ってね?違う?」

『!!!!!!!僕の事・・・覚えててくれたのですか!!!流石タツミさんです!!!僕滅茶苦茶嬉しいです!!!!』

バンギラスはタツミに覚えて貰っていたと言う事が相当嬉しかったのだろう、タツミの傍へと小走りでいくと両手を掴みそれを強く握りしめてそのまま一緒に回り出した。

タ「えぇぇぇ・・・・ちょっと待って・・・そんなに手を強く握らないで・痛い・・・そしてそのままぐるんぐるん回さないで・・・目が回る~。」

『あっ!そうだ!・・・これ!母から預かった手紙です!タツミさんと合流できたらタツミさんに渡しなさいって渡されていたのです!』

そう言うバンギラスからタツミは1通の手紙を受け取る。ずっと持っていた物だからか手紙はクシャクシャ状態で綺麗とは言えなかったが、その手紙の封を切り中の手紙をタツミは読んでみると・・・

タ「何々・・・・あ~あの母バンギラスから~!はいはい!」

レガ『えっ?あのバンギラスからの手紙?なんて書いてあるの?読んで読んで!』

タ「はいはい、今呼んであげるからそんなに急かさないで・・・えーっと・・・


タツミさんとそのお仲間さんへ、この手紙を読まれていると言う事は無事に我が子と合流できたようですね。以前、息子の事を色々とお世話して頂きありがとうございました。タツミさん達とお別れした後暫くはのんびりと何事もなく過ごしていたのですが、どこか息子が元気がないように感じておりました。そこで息子に何故そんなに元気がないのかと尋ねると、どうしてもタツミさんと一緒にいたいと言ってき、そこでどういう風に生きたいのかを子供に問うと、タツミさん達と一緒に色々な地方を見てみたかったと涙ながらに私に話してくれました。それで私は決心しました、この子を旅に連れていって貰おうと。少々不安でしたが、かわいい子には旅させよという言葉もありますので旅へと出しました。

中略

・・・そこで私からのお願いと言っては厚かましいのですが、もし宜しかったら連れていって頂けたらと思います。勿論無理は承知の上です、ですがこの子はあの後もずっとタツミさん達の事を思い、話し、また会えることをずっと願っていました。もし良かったら我が子の事をよろしくお願いします。

立派な息子になって帰ってくることを楽しみに待っております。それでは簡単ですが、失礼いたします。・・・ヨーギラスの母より・・・・

なるほど・・・・もうヨーギラスじゃないやんけ・・・まぁホウエンからここまで来るなら相当レベルも上がるか・・・いや~でも・・・ここまで歩いて・・・多分50日くらいかかりそうなものだけどね。」

ク『途中の中略に書かれてる内容が凄く気になる・・・それよりもこのバンギラスはその時のヨーギラスで間違いないの?またこの前のカイリューみたいな事になりかねないからちゃんと確認した方が良いよ?』

レガ『多分・・・大丈夫だろう。バンギラスは元々凶暴な性格で有名なポケモンだから・・こんなに大人しくて気が弱そうな感じならあの時のヨーギラスもそうだったし、本人で間違いないと思う。』

ス『にしても、あの時と全く変ってないな・・・?お母さんは元気だった?別れた時もちょっと疲れていたような感じがしたけど、あの後病気とかになってないよね?』

『はい!あの後も隣の森とか遠くはキンセツとかまで会合に行ったりしてましたから全然元気です!それに僕がタツミさんの元に行きたいって言ったら張り切って色々と持たせてくれましたし・・・ほら!』

レガ『こっちから何も言ってなくてもキンセツとかの言葉が出てきたってことは安心していいみたいだな。』

レガが何か言ってるのをよそ眼に、バンギラスは背負っていたリュックのような物から色々とその地方の名物やら木の実やらを取り出した。勿論その中にはフエンせんべいも入っていて、それがこのバンギラスはあの時のヨーギラスだったとタツミ達を再度確信させた。

レガ『えぇ・・・ちょっとこれ凄く多く入ってるじゃない・・・よくこれ持って移動できたな・・・ん?そういえば・・・バンギラスってもしかしてあの山の上にいた?』

『えっ?あの山の上での大戦の時ですか?それなら僕いましたよ?だってタツミさんが撃たれようとした時に壁出したの僕ですもん!』

タ「あ~・・やっぱりそうだったのか・・・なんか気配は感じてたんだけど何かな~って思ってたのよ。いや~あの時は助かったよ・・ありがとう。」

『いえいえ!前お世話になったお礼ですよ!それで・・・僕は付いて行ってもいいのでしょうか?』

タ「僕は構わないけど・・・みんなはどうかな?」

レガ『僕も構わない。』

ク『上に同じ。』

ス『僕は全然大丈夫だけど、フィーロがどう言うかじゃないかな?確か、あのブイゼルが付いてくるって言った時にちょっとムキになったでしょ?今回もそれと同じようにならないかなぁ~って思って。』

タ「それはあるけど・・じゃあとりあえずフィーロが帰ってきたら色々と相談してみることにしよう!それまで・・・急いで食事の準備に取り掛からないと・・・!!それとレガは・・・」

レガ『?・・・・・・嫌な予感・・・。』






フ『なぬ?また1体連れていきたいって?・・・・果たしてそれ誰なのよ・・・?僕は全く見当つかないんだけどとりあえずその本人呼んできてよ?』

フィーロ達は大体30分程度で買い物から戻ってきた。そして、買ってきた物を並べたり保管用のトレーに入れたりし終わると一同が席に座りようやく夕食をとるという所までたどり着いた。その時にバンギラスが来た場面でいなかったみんなに、タツミは仲間にしたいポケモンがいると発表したのだ。

ウィ『?仲間にしたいって・・・・でも誰かしら?早く呼んであげなよタツミ?』

タ「おk。じゃあちょっとこっち来て。」

『どもー!お久しぶりな方はお久しぶりです!はじめましての方ははじめまして!以前タツミさん達と一緒に旅していたヨーギラスことバンギラスです。』

フ『・・・・・はっ?・・・前一緒にいたって事は・・・あのフエン近くの森で別れた・・・あのヨーギラス・・・?えっ?えっ?』

ウィ『誰よ・・・。』

ルビ『前にティアから話は聞いてたけど・・まさかバンギラスだったとは・・・。』

ティ『いやいや僕が会ってた時はまだヨーギラスのままだったよ?まさか進化して再会するなんて思いもしないでしょ?』

ヴォ『それにしてもこの魚うまいなー。』

ティ『もう一人で勝手に食べはじめちゃいけないでしょ。もうちょっと我慢しておきなさいよ、まだ話している最中でしょ?』

ス『まぁ、フエンで別れたヨーギラスと確認取れたから前回のカイリューみたいにはならないと思うから安心して?』

ウィ『確認したって・・・一体どうやって確認したのよ?電話だって繋がらないしここからホウエンまでは相当離れているから確認のしようがないわよ?』

レガ『僕が行って確認してきました・・・そしたらこんなにいっぱい木の実とフエンせんべいを貰ってきちゃいました。』

そういうとレガは持っていた袋からたくさんの木の実とせんべいをテーブルの上へと並べていく。ここからホウエンまでは約2300キロ程度ある事から最初は信用していなかったウィング達であったが、フエンせんべいには今日製造の印字のものもある事からレガが行って帰ってきたというウソのような本当の話を信じざるをえなかった。

ウィ『本当に行ってきたんかい・・・ここからどれくらいの時間かかるの?』

レガ『大体全速力で15分。ゆっくり行って30分。かなり疲れた。』

ルビ『そりゃあね・・・疲れるでしょう・・・それでタツミはそのバンギラスどうするの?連れていくつもり?』

タ「まぁここまでせっかく来たんならね・・・なら連れて行ったほうがいいでしょう・・・・。」

仲間内の間でしばし沈黙が流れる。沈黙している最中にも関わらずヴォーグは色々な料理を食べ進めていく、そして5分後くらいには全体の約2割に値する量の料理がなくなっていた。その事からこのままでは食べる分が無くなると危機感を持ったタツミ達は一旦ご飯を食べてから話し合いをする事に決めたのであった。

とりあえず色々と切り替えるため、次で一旦区切ります。

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