第5話 平和(?)なニノの森

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ーーおはよ~
 朝日の差し込む部屋の中で、フェルータが部屋を出る準備をしていると、ラティアスが起きて来た。
「おはよう。よく眠れた?」
 フェルータは寝ぼけ眼なラティアスに聞く。
ーーう、うん。ホントはまだ寝てたいけど...
 まだ意識がぼんやりしているラティアスは放っておき、フェルータは部屋に備え付けのガスコンロで簡単な朝ごはんを作る。昨日買っておいた食パンと、目玉焼きが今日の朝ごはんだ。
「そーだラティアス、エアロスター起こしてよ」
 思い出したように言うフェルータ。うん...と言いながらラティアスはエアロスターを起こす。
ーーエアロスター。朝ですよ~っ♪
 エアロスターはそのつぶらな瞳を開け、こちらを不思議そうに見る。
 キョロキョロするエアロスターを微笑ましく眺めるフェルータとラティアス。朝から和やかな雰囲気だった。
「ほら、できたよ」
 ラティアスに目玉焼きを渡すフェルータ。ありがと、と言い受け取るラティアス。エアロスターの朝ごはんは後でフレンドリィショップに買いに行くつもりだ。とりあえず自分の分もさっと作って、椅子に座って食べる。
「今日は3番道路の方に行く?」

ーーもちろん♪ナミトシティの海見れるしね!

 即決でナミトシティ行きが確定する。

 フェルータとラティアスは部屋のカギをジョーイさんに返し、フレンドリィショップでエアロスター用の離乳食のようなものを買い、エアロスターに食べさせてあげる。

 ニノタウンを出たのは、もう既に10時を回ったころだった。
 ニノタウンを出るとすぐ目前に雑木林が見えた。一応エアロスターをボールに入れておく。

 ニノの森。ニノタウンに住む人が散策に訪れるくらい整備された森だ。フェルータとラティアスも鼻歌でハーモニーを奏でながら森に入って行く。
 森の中に入ると、森林特有の涼しさも相まって木漏れ日がとても気持ちよかった。
 道を外れた草むらの中からはキャタピーが顔を覗かせていたり、木の根元でパラスが休んでいたりした。
 とても平和で、のどかな森だった。
 ラティアスはというと、フェルータの頭上をずっとぐるぐる飛び回っていた。あっちでオボンのみを取り、こっちでモモンのみを取る、といった感じだ。
ーーフェルータ!一杯とれたよー♪
 と言いながらこっちに向かってくる。しかし、途中で何かに頭を小突ける。
ーーいたたっ...何かにぶつかった...
 フェルータはヒヤッとする。もしかしてこれってお決まりの...

 その瞬間、ラティアスが頭をぶつけた何かからスピアーの大群が羽音をブンブン言わせながら襲撃してくる。
「や、やっぱりか!ラティアス、えーとっ、サイコキネシス!」
 ラティアスは強力な念力をスピアーの大群の中の一匹に飛ばす。が、焼石に水、埒が明かない。
「ラティアス、地面すれすれに引き付けよう!そこからなら何とか戦闘離脱できるかも!」
 スピアーたちを低空に引き付け、ラティアスと彼女の背に乗ったフェルータが一気に急上昇、そのままラティアスのスピードを活かし逃げ切る作戦だ。
 ラティアスはスピアーの大群にギリギリまで接近、はがねのつばさを発動しまた一匹を落とす。
 それでスピアーはさらに激怒、ラティアスを追いかけて来る。そのままラティアスはスピードを上げながらフェルータの方に向かってくる。
 フェルータはジャンプするため足に力を込める。一度飛び上がればラティアスが念力で僕を彼女の背に乗せてくれるはず。

 その時だった。
 急にフェルータの腰に付けていたボールから、エアロスターが飛び出してきたのだ。フェルータもラティアスもびっくり仰天。エアロスターはまだレベルが低い。こんな大群相手できないはず。

 エアロスターはぼーっと何処かを見ながら、前足と大きな顎を持ち上げ、そのまま前足を地面に叩きつける。すると、辺りに大きな地震が起こった。フェルータはバランスを崩しひっくり返る。ラティアスはまたびっくりして飛び上がる。激昂しているスピアーたちは特に驚いた様子は無かった。が、それが裏目に出る。
 エアロスターの起こした地震は、若干のラグを伴いながらもスピアーの大群の下も揺れる。スピアーたちは地面すれすれ超低空飛行をしていた。激しい揺れはスピアーたちをも巻き込んだのだ。実質地面に叩きつけられた格好となったスピアーたちはそのまま倒れこんだ。残った数少ないスピアーたちも、このままでは巣を守れぬと判断したのだろうか、撤退していった。

「エアロスター...!」

ーー♪

 ニコニコしてるエアロスター。『最強』すらとも揶揄される父親の血筋を引いているからなのだろうか。タマゴから孵ったばかりにしては強すぎる。
 まあ一件落着したのには変わり無い、と気を取り直して鼻歌を再開するフェルータとラティアスだった...
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