世代交代

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 トレジャータウンギルドの探検隊たちに急報が入ったのはある晴れた夏の日だった。親方であるプクリンが病に倒れたというニュースはまさに青天の霹靂であった。ギルドを脱退せずに残っていたわずかなメンバー達は手分けして他ギルドやギルドへ所属していない個人経営の救助隊、探検隊への手紙を書き、大勢のペリッパーを手配した。普通ならばギルドの親方の病や死はギルド内だけに伝わり、新しい親方が決まった際に他ギルドに挨拶回りをするもので、無所属の救助隊や探検隊などのそもそもギルドとは無縁なポケモン達は噂で知る程度しか情報伝達手段がないのだが、今回の対応はプクリンの影響力の大きさを物語っていた。
 隕石の地球接近、星の停止といった大事件を間近で目撃した歴史の証人ともいえるポケモンはわずかであったし、探検隊としての実力、顔の広さ、リーダーシップは救助隊、探検隊の間ではかなり有名で探検隊界のカリスマと呼ばれることもあった。
 さながら青空に浮かぶ入道雲のようなペリッパーの群れを見送ると、休む暇なく新親方決めの会議が行われた。これほど早いタイミングで新しい親方を決めることも異例であったがトレジャータウンとの対立を深めており、脱退者が増えているトレジャータウンギルドの大黒柱がいなくなったのは致命的で、その動揺を少しでも抑えるには代わりのリーダーが必要だったのだ。ただし、会議とは名ばかりで、ある程度探検隊ランクが高く、親方業務をする暇もあり、他のメンバーからも信頼されているポケモンは倒れかけたトレジャータウンギルドにはライチュウしかいなかったため、ほとんど議論なしに新親方は決められた。
 こうして、トレジャータウンギルドは消去法で決められた無能という烙印を押された新しい親方と、前へと漕ぎ出すこととなった。
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