現世で最強だった俺が親友に裏切られ、異世界で全裸の少女とイチャラブ生活、略してぜんLOVE

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全国でもトップクラスの高校に通い、その中でもさらにトップ。
毎朝、下駄箱は女子からの手紙でいっぱいになっている。
昼食は女子たちが争うように手作り弁当を渡してくるため、入学時から一回も買ったことがない。
所属しているサッカー部では、もちろんエース。
隣の家の発明家が作ってくれたキック力増強スパイクのおかげで向かうところ敵なし。
そんな勉強もスポーツも、顔面偏差値も人気もすべて勝ち組の男こそ、この俺、糸色頂(いとしき いただき)である。
「ねえ~糸色くんの家行っていい?」
「今日は家庭教師が来る日なんだ、ごめんね」
「そっか~勉強も頑張ってるもんね~じゃーね」
だれがお前らみたいなブスを家に入れるか。
俺にはもっとふさわしい女がいるんだ。
今も信号待ちのためか一人佇んでいる。
彼女の名前は、佐倉鈴(さくら りん)。
この俺の顔面偏差値を持ってしても落とせない女。
肩まで伸びた綺麗な髪。
歪むことのないまっすぐな姿勢は、意志の強さを見せているようで見蕩れてしまう。
大きな瞳と長い睫毛、全てのパーツが整えられていて、まるで神のオーダーメイドのような人だ。
いつか彼女に伝えたい。
――はやるといいな、佐倉蕩れ。
本命の前では、どうしてもうまく喋れない俺だが、いつか告白してやる。

キキ―!!!!!!!!!!!!

俺が愛を再確認してると、けたたましいブレーキ音が鳴った。
音のする方向を見ると、トラックが猛スピードで迫ってきていた。
視力2.5を駆使すると、運転手が意識を失っているのが見えた。
このままでは大事故になる。
トラックの向かう先を見ると、そこには佐倉がいた。
佐倉だけは……他のやつはどうなってもいいが佐倉だけは……
急いでスパイクに履き替え、右足のスイッチを押す。
電磁波が足つぼを押し、脚力が限界を超える。
そして俺は回転する。
回レ回レ回レ回レ回レ回レ――回レ!
そして右足が燃える。
「悪魔乃脚(ディアブルジャンプ)」
そのまま走り、トラックを追いかける。
「りーーーーーーーん!!!!!!!!!!!」
この時、初めて彼女の下の名前を呼んだことをまだ気付いていなかった。
「悪魔乃脚 画竜点睛(ディアブルジャンプ フランバージュ)ショット!」
俺の燃えた右足はトラックの側部を捉え、遠くへ吹き飛んでいく。
吹き飛んだその先で大破していたが、俺には関係ない。
「神は食物を作り、悪魔が調味料を作る……」
完璧に決まった。
「さ、佐倉さん大丈夫?」
「うん、ありがと」
初めて言葉を交わす。
「佐倉さんが無事でよかった」
「名前……」
「え?」
「その、さっき下の名前で……」
「え……あ、ご、ごめん!」
「いいの!……むしろ嬉しい」
嬉しいって……もしかして脈アリなのか。
「鈴……」
「頂……」
今ならいける。
今しかない。
「はやるといいな、鈴――ぐふっ」
突如、背中にすさまじい痛みが走る。
わずかな力で振り返ると、そこには血で染まったナイフを握りしめた、親友の小池が立っていた。
「キャー」
鈴が悲鳴を上げる。
「お、お前に……お前に佐倉さんは渡さない!」
そう言って、もう一度俺の背中にナイフを刺した。
そして俺は好きな人に思いを告げられぬまま死んだ。

「目覚めるのじゃ」、選ばれし者よ」
「な、なんだ?」
目を開けると、そこには白い長い髭を生やしたハゲのおっさんがいた」
「私は神様だ」
「髪がないのに神様か、悲しい性だな」
「殺すぞ」
「すみません」
「お前は死んだ。だがチャンスをやろう」
「チャンス?」
「そうだ。お前は異世界に行って悪を倒してこい」
「わかった」
「そんな簡単に承諾していいのか?」
「別に構わん。俺に不可能はないからな」
「そうか、そう言ってくれると心強い。だがいくらお前さんでも少々難題だろう。だからお前に力を与えた」
「力?」
「その力は必要になった時、目覚めるだろう。それでは行け!選ばれし者よ!」
そのまま俺はゆっくりと眠りについた。
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