3話 魅惑の美女は蜜の味?

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 一人で暮らすには広く感じるマンションの一室。今にも沈みそうな西日が部屋を照らす中、風見はノートパソコンの前に坐して考える。
 今手元にあるAfは二枚。一枚は翔が、そして二枚目は風見が所有している。しかしインターネット掲示板やSNSなどでサーチをかけた感じ、最低でも二十枚以上はあるとみて間違いない。
 恭介を加えた三人だけで、果たして本当に全てのAfを誰よりも先に回収出来るのだろうか。考えるまでも無く風見は決断を下す。仮に出来たとしても、相当先になると。
 一番手っ取り早い方法は味方を増やす事。風見の知り合いには世界チャンプや日本でも有名なプレイヤーがいる。しかし、誰が敵で誰が本当に協力してくれるか分からない。仮に協力してくれても最後の最後に裏切られる可能性を考えると、迂闊に支援を頼めない。
 とはいえ何もしないままでは、関東地方以外にあるAfまで集めきるのは難しい。ならば頼むとすれば、ポケモンカード界隈の中でもひときわモラルやルールを重んじるチーム、イエローテールがいい。
 善は急げとばかりにスマートフォンを手に取り、連絡を急ぐ。四度目のコールで、少し懐かしい声がスピーカー越しから聞こえたことを確認すると、単刀直入に風見は切り出す。
「すまんな、澤口。急で悪いんだが頼みたいことがあるんだ」



 バイトを終えた帰り道。ずっと立ち仕事で疲れた恭介の日課は、駅前のベンチで数分ぼんやりする事だ。本当ならタバコでも吸ってると様になっていただろうが、生憎以前試したものの体が受け付けなかった。
 そんな恭介の隣に、やや大きいトランクを提げた女性が近づいてくる。ウェーブがかった長い桃色の髪に、それに合うパンチの効いた花柄でピンク色のワンピース。胸元のペンダントと同時に自然と豊満な胸に目が行く。ワンピースの下から覗くすらりと伸びた白く長い脚も、艶めかしい。しかしスマートフォンをいじるその表情は、至って困り顔だ。
 あろうことかその女性は恭介の隣に座る。刹那、ワンチャンと言う言葉が恭介の頭をよぎる。これは声を掛けるしかないだろう。いや、でもここまで綺麗な人ならば彼氏くらいたぶん湧いて出てくるだろうしノーチャンか。しかしこんなでかいトランクを持ってうろつくなんて、考えられるのは今晩の泊まり先が決まっていない旅行者だとかだろうか。とかなんとか考えてるうちに、なんと向こうから声を掛けてきた。
「あの、すみません。この住所どこか分かりますか?」
 頭の中ではスリーセブン。確率変動待ったなし! 予想外のことに頭が一瞬膠着するが、ここは落ち着くんだ。冷静沈着至ってジェントル気品を保って接せよと、これは長岡家の教訓。女性が指さすスマートフォンの画面を覗き込み、住所を見る。
「……ん?」
 住所の最後に載ってあるこのマンション名。これは風見の住んでるマンションだ。そしてこの部屋番号。これは風見の部屋の番号だ。
 あいつ! くっそ! ふざけやがって! 今すぐ立ち上がり手近なゴミ箱をやけっぱちで蹴飛ばしたい衝動を、一二の三で抑え込む。まだ全てが終わったわけじゃない。
「こ、これ俺の親友の家ですよ」
「あ、そうなんですか? 地図弱くって、案内してもらっていいですか?」
 だってほら、こんなに明るい顔をされればそれだけで気分はスカッと晴れやかだ。計算ずくの行動だとしても、抗えないのが性と云うものである。
 とは言ったもののである。道中話を聞いた限り、この仁科希(にしな のぞみ)さんは旅行ではなく家出とのことらしい。そしてなんと今後の滞在先として風見の家を選択し、押しかけるそうだ。
 どうやら親と進路のことで揉めたようで、以前からポケモンカードを通して知り合いでありしかもその際に広い家で一人暮らしだという風見の家に狙いを絞ったとのこと。家出はまあ分かるがそれで男の家を選ぶ、これはもう間違いないだろう。
 少しどんよりした気分で風見のマンションの前につき、インターホンを鳴らす。
「俺だよ」
 とだけカメラに向き合って言えば開くのはもういつものこと。マンションのエレベーターを乗り風見の家の扉を開く。
「来たぜ」
「今日はどうしたんだ」
 Tシャツにジーンズと、珍しくラフな格好をした風見が出てくる。そして間もなく恭介の後ろにいる来訪者に気付く。
「……どういうことだ?」
「いやまあ端的に言うと、この人が風見の家に行きたいって言ってたから連れてきた」
 恭介がそう伝えるや否や、後ろにいる仁科は頭を下げる。
「突然なんだけど、しばらく私を泊めてください! これでも家事には自信があるし迷惑にもならないようにするから!」
 流石にこれには風見も戸惑う。一応知り合いとはいえ翔たちと違ってそこまで親密ではない。それに異性だ。簡単に結論は出せない。
 恭介や仁科本人から家を出た事情等を聞いたが、それでもなお風見は渋る。理由としてAfが引っかかるのだ。
 以前海水浴に行った際に恭介にも話したが、風見の傍にいればいるほどもしかすると仁科の身にも何かがおこるかもしれない。しかし一方で全国大会などで何度か戦った仁科のポテンシャルは高い。仲間に出来るのならば心強い。
 とはいえ、この突然の来訪。風見の懐にあるAfを狙ったスパイということも考える。……その可能性が捨てきれない以上、下せる決断の種類は少ない。その中でも最も合理的な対処方法は、この場合だと……。
「恭介」
「うん?」
「仁科と対戦しろ。そして仁科が勝てば家にあげよう。だがそのとき恭介、お前が俺の家から出禁だ。仁科が負けたときは逆に仁科には帰ってもらう」
「は? お前マジで言ってるの?」
 恭介が風見に面と向かって問いかけるも、風見はそれを受け流す。ここでマジじゃないと言ってしまえば、仁科の本音を伺う機会が失われてしまうかもしれないからだ。



『ペアリング完了。対戦可能なバトルデバイスをサーチ。パーミッション。ハーフデッキ、フリーマッチ』
 場所を変え、風見のマンションの駐車場の空きスペース。恭介はデッキポケットを腰の左部に。仁科はデッキポケットを左の手首にセットし、対峙する。
 恭介の頭の中で、風見の耳打ちがリフレインする。最高位は全国大会ベスト4。見た印象からはそんなに強いとは思っていなかった。実績としては風見よりは下だが、その実力は風見レベル。フリーで対戦するならまだしも、勝負の場での風見を凌駕することがあるという。
 風見の出禁の言葉がどこまで本気なのかは分からない。ジョークだとは思うけども、こいつは時々とんでもないことを本気で言いだすこともあるし、それ以上に何かをやると決めたときに事情や理由を話さない悪癖がある。
 仮に出禁が本気だとすれば、仁科さんが俺以上の実力を持っていれば俺をAf事件絡みから外すという風に捉えられる。この前海水浴に行った際に、共に早く事件を終結させようと話をしたばかりだというのに。
 最初の恭介のバトルポケモンはエモンガ70/70。対する仁科はバトルポケモンにゼルネアス130/130、ベンチにシュシュプ50/50。
「フェアリータイプ……。初めて相手するタイプだな」
「あなたにはここまで連れてきてくれたお礼をしたい所だけど、たっぷりと可愛くてそれでいて力強いフェアリータイプの魅力を教えてあげるわ。あたしのターン。まずはゼルネアスにフェアリーエネルギーをつけ、スタジアム『フェアリーガーデン』を発動!」
 無骨な駐車場が一瞬にして、薄暗い花畑へと姿を変える。三人がいるところを中心に、放射状に広がる白い花が月の光を受けて妖しく輝く。そして空中を舞う多くの緑の光は蛍か、それとも妖精か。
 スタジアムカードは使い切りのグッズやサポートと異なり、バトル場の横に出したままとなり、トラッシュされるか新たなスタジアムが場に出るまで永続的に効果を発揮する。
「フェアリーガーデンの中ではフェアリーエネルギーがついているポケモン全員が、にげるために必要なエネルギーが0となる。これであたしの番は終わりよ」
「行くぜ、俺のターン! エモンガに雷エネルギーをつけ、エモンガのワザ、仲間を呼ぶを発動。山札のたねポケモンを二匹までベンチに出す。俺が呼ぶのは二匹のコリンク(60/60)だ」
 ワザを使ったことで恭介の番が終わる。その間に恭介はバトルテーブルのホログラムモニターを起動させる。
 翔や仁科のような手首にデッキポケットがあるタイプはデッキポケットにモニターがついているし、恭介と同じ腰にデッキポケットがある風見はウェアラブルグラスを用いて相手の場をモニターする。しかし何れにも属さない恭介はバトルデバイスにホログラムモニターをとりつけている。これがあれば、バトルテーブル上に相手のカード情報がホログラムで表示することが出来る。
 タッチパネルを駆使してゼルネアスのカード情報を確認する。鋼タイプが弱点で、悪タイプに抵抗力をもっている。確か風見はドラゴンタイプにはフェアリーが弱点のものも多いと言っていた。雷タイプを扱う身としてはプラスにもマイナスにも属さないようだ。
「あたしはフェアリーエネルギーをゼルネアスにつけ、グッズ『ハイパーボール』を使うわ。手札を二枚捨て、山札からポケモン一枚を選び手札に加える。私はゼルネアスEXを手札に加える。そしてそのままこのカードをベンチに出す。生命育む豊かな光、清き身となり大地を馳せろ! ゼルネアスEX!」
 ただでさえバトル場にHP130のゼルネアスがいるのに、その背後にはよりHPも能力も高いゼルネアスEX170/170が現れる。
「さらにサポート『プラターヌ博士』を発動。手札を全て捨ててカードを七枚引く。あたしの手札は一枚。それを捨てて新たにドロー。……そしてベンチのシュシュプをフレフワン(90/90)に進化させ、ゼルネアスのワザを発動。ジオコントロール! 山札のフェアリーエネルギーをベンチのポケモン二匹に一枚ずつつける。あたしはフレフワンとゼルネアスEXにフェアリーエネルギーをつけてターンを終了するわ」
 EXポケモンに対抗するなら同じくEXポケモンで戦うのがいい。しかし恭介にはそのEXポケモンがいない。そのことが恭介にとっては以前から負い目になっていた。
 力のないカードで力のあるカードに勝つためには、どうしても小細工が必要だ。限られた手札の中で出来る事を考えるんだ。
「俺のターン。まずはグッズ『シンカソーダ』を使うぜ。デッキにあるルクシオ(80/80)のカードを、ベンチのコリンクに重ねて進化させる。そして「不思議なアメ」も発動だ! もう一匹のコリンクをレントラー(140/140)へと一気に進化させ、雷エネルギーをつける。そして逃げるエネルギー0のエモンガをベンチに逃がし、レントラーをバトル場に出す。サポート『ティエルノ』を発動。山札から三枚カードを引く!」
 ここで引いたのは二枚のポケモンの道具。これもスタジアムのように、ポケモンの下に重ねることで永続的な効果を得られるトレーナーカードだ。
「バトル場のレントラーにポケモンの道具『学習装置』をつけ、ベンチのルクシオに同じく『固いお守り』をつけ、バトル! レントラーでゼルネアスに攻撃。フラッシュインパクト!」
 レントラーの身体が光輝き、帯電させた体でゼルネアス70/130に頭から飛び込んで行く。ワザの反動でレントラーが跳ね返り、ベンチのルクシオに衝突しかけるが、ルクシオの固いお守りが間に入り衝突を免れる。
「フラッシュインパクトはエネルギー一つで60ダメージだが、反動として自分のベンチポケモンに20ダメージを与える。しかし俺のルクシオにつけた『固いお守り』は、この道具をつけたポケモンの受けるダメージを20減らす。これで反動のダメージを打ち消す!」
「……なるほど、やるわね。あたしの番ね」
 ここで仁科が引いたカードは、サポート『フラダリ』。当初のレントラーに攻撃する予定を、頭の中で改め直す。
 仁科が感じているプレッシャーは恭介よりも遥かに強い。実家から離れたのに、滞在先がなければ帰るしかない。と言う話ではなく、風見に拒絶されかねない事がもっとも重荷になっている。
 彼と出会ったのはもう何年も前の話になる。いつかの公式大会で、何度か戦ったことはあった。しかし喋るようになったのは二年前からだ。
 いつだったか二対二で戦うマルチバトルの非公式イベントがあったとき、彼とペアを組むことがあった。お前の力が必要だ、そのときに言われた暖かい言葉が。そのときのあの前を見つめる凛々しい表情が。今も胸に残っている。
 初めてペアを組んだけど、彼のリードに従えば全戦全勝の結果に終わった。まるで長年付き添いあったかのようにコンビネーションプレイを決め、豪華な宮殿で手を取り合って踊るようなとても心地よいひと時だった。
 あたしよりも優秀だった弟にばかり目をかけて、あたしを必要としてくれなかった家族と違って、この人ならばあたしの居場所を作ってくれる。
 そんな風見君と一緒にいたい。そのためには長岡君には悪いけど、どうしても勝たないといけない。まずは早くサイドを取って有利な状況を作りたい。とすると、HPが多いレントラーやダメージを軽減させるルクシオではなく、役目を終えたエモンガが狙い目だ。
 エモンガを倒し、次の番にフラッシュインパクトをゼルネアスが受けてもHPは10残る。そうすればフェアリーガーデンの効果でベンチに逃がせればサイドだけでなく場の状況に置いても有利に立てる。
「サポート『フラダリ』を発動! あなたのベンチにいるエモンガをバトル場へ引きずり出す。ゼルネアスにフェアリーエネルギーをつけてエモンガに攻撃。虹の槍!」
 ゼルネアスの角から七色の光のアーチが放たれる。放物線の最高点まで虹が生まれると、そのまま光はエネルギー体に変わってエモンガ0/70に降りそそぐ。
「ワザのコストとして、ゼルネアスについているエネルギーを一つトラッシュ。そしてエモンガを倒したことによりサイドを一枚引くわ」
「ここでレントラーにつけている『学習装置』の効果を発動。相手の攻撃によって自分のポケモンが気絶したとき、そのポケモンについていたエネルギーを一枚、レントラーにつける。エモンガについていた雷エネルギーをレントラーにつける!」
「なっ! そう、ね」
 一か八かの賭けに近いつもりだったが、先にエモンガを倒してくれたおかげで恭介からすればかなり優位に立てた。まさかこんな無警戒に攻撃してくるとは、前評判からして正直想定外だと恭介は感じる。
 こういう時は翔ならば、相手の心理を読もうとする。目の前のレントラーを攻撃せずにベンチの役割を終えたポケモンを攻撃するとき。それは自分ならサイドを優先して引きたい時。しかしこの場合ならそこまで優先して引く必要も無いだろうに。もしかして、焦っているのか? だとすれば今のうちに一気に攻める!
「手札から『博士の手紙』を発動。山札から二枚の雷エネルギーを手札に加える。そしてレントラーに雷エネルギーをつけ、バトル! 噛み砕け!」
 レントラーの強靭な顎がゼルネアス0/130の脚を噛み砕く。苦悶の表情を見せたゼルネアスは、その場に崩れ落ちる。
「よし! これで俺もサイドを引けるぜ」
「……あたしはゼルネアスEXをバトル場に出すわ」
 表情は余裕を醸し出すようにするが、握りこぶしを作る恭介の手は少し汗ばむ。EXポケモンを倒せばサイドを二枚引くことが出来る。すなわち、このゼルネアスEXを倒せればその時点で勝ちが確定する。不安と緊張、それでいて昂揚。さあ、どう出てくるんだ。
「あたしはゼルネアスEXにフェアリーエネルギーをつけ、フレフワンの特性『フェアリートランス』を効果を発動させるわ。自分の場にあるフェアリーエネルギーを自由に好きなだけつけ替えることが出来る。あたしはフレフワンについているフェアリーエネルギー一枚をゼルネアスEXにつけかえ、攻撃。ブレイクスルー!」
 ゼルネアスEXの身体から、ゼルネアスの姿をしたエネルギー体が飛び出し、レントラー80/140に突進を仕掛ける。
「ブレイクスルーの追加攻撃! 相手のベンチポケモン一匹にも30ダメージを与える」
「くっ、固いお守りの効果でルクシオへのダメージを20減らす!」
 レントラーを突き飛ばしたエネルギー体は槍状に姿を変え、固いお守りごとルクシオ70/80に攻撃をしかける。もしもまともに喰らっていれば、一撃で計90のダメージになるところだ。
「俺のターン。ルクシオに雷エネルギーをつけ、ルクシオをレントラー(130/140)に進化させる。続けてグッズ『ツールストリップ』だ。俺の場にあるポケモンの道具を二枚まで手札に戻す。俺が戻すのはバトル場のレントラーについている学習装置一枚。そしてバトル場のレントラーに、新たなポケモンの道具『ゴツゴツメット』をつける」
 レントラーが頭にごつごつとした岩を象ったヘルメットを装着する。このカードがついている限り、このポケモンがダメージを受けたときに相手にも20ダメージを与える道具だ。主力となるワザ、噛み砕くの威力は80。それでHP170のゼルネアスEXを倒すためにはどうしても威力が足りない。その調整用に、きっと役に立つはずだ。
「そしてレントラーで攻撃。噛み砕く! そして噛み砕くの追加効果。コイントスをしてオモテなら相手のエネルギーを一枚トラッシュする!」
 コイントスの結果はオモテ。これでゼルネアスEX90/170のフェアリーエネルギーを一つトラッシュだ。ただし威力が80の噛み砕くではあと二回も攻撃しないと倒せない。
「……流石は風見くんのお友達とあって、中々厳しい所を突いてくるわね。でもあたしだって負けられないし、負けるつもりはない。今まで以上にシビアに攻めるわ」
 今までとはまるで空気が違う。そう恭介は肌で感じ取った。いや、違うのは空気だけじゃない。仁科の眼の色が文字通り、暗い深緑に変わっていく。
「オーバーズかよ……」
 息を吐くように、恭介は呟く。研ぎ澄まされた集中力がある点を超越した時に訪れる、究極の集中状態。そしてその凄まじい気迫から、本当に眼の色が変わったように感じる。それがオーバーズだ。ここから先、相手のミスを期待することは出来ない。
 EXポケモンを持ってないし、オーバーズを発現出来ていない恭介からすれば、仁科は完全に上手の相手だ。風見が言っていた出禁の言葉から考えると、これと言った強みが無い俺を本当にAf事件のメンバーから外す気があるのだろうか。
 この先続くAfとの戦いは、この前翔が戦った相手のようにEXポケモンと対峙することが多くなるだろう。ここで負けるようであれば、今後俺には戦わせない、だとか。そんなまさか。とは思いたいが、果たしてどうなんだ? 保証はどこにもない。
 疑心暗鬼になり自ら霧の中に突っ込む恭介に対し、心の中が冴え渡った仁科はここで一気に仕掛けてくる。



──次回予告──
風見「EXポケモンにオーバーズ。仁科を本気にさせれたようだな。
   しかし気を抜くと、今まで以上に熾烈な攻撃でどんどん追い詰められるぞ。
   次回、「烈情コンプレックス」
   さあ、お前の力を見せてみろ」

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