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今回は前から書いてみたかった入れ替わりネタの披露です!twitterの意見を元に考えました!投票して下さった皆様、ありがとうございますです!((。´・ω・)。´_ _))ペコリ

〜バンギラスギルド アブソルの部屋〜


シルヴァ「マスター…こちらは?」

アブソル「クラボのみか…いや、いやしのたねがいくつかあったと思う…性能はこっちが上だからこれを四個くらいにして…。」

シルヴァ「わかりました…ではこちらは…。」

アブソル「それは使い時が少ないから…。」

早朝からアブソルはシルヴァと一緒に床いっぱいに道具をばら撒き、うんうんと頭を抱えていた。少しづつ道具の扱い方も分かってきた反面、実力も付いてくるため、(節約)と(使用時)を頭に加えた戦闘が求められ始めたのだ…。こういう時に限って道具というものは使用者の頭を悩ませる種になる…。

フィオーレ「おはよーアブソルー!ごはん出来たから呼んで来いってドレディアが…って朝から早々何事!?」

シルヴァ「おはようございますフィオーレ…実は今度向かうダンジョンが依頼の重なってるところでして…念の為マスターと道具の整理をしていました…。」

フィオーレ「いやだからといってこれは散らかしすぎ!オレンのみ床に転がってるし!」

アブソル「フィオーレ、それオレソのみ。」

フィオーレ「どっちでもいいよ!……あぁいや、よくないか…まぁとりあえずキリが良いところで食べに来て?冷めちゃうから…。」

アブソル「分かった、わざわざありがと…フィオーレ。」

フィオーレ「…うん。」

シルヴァ(…なんか通い妻みたいな流れになってるのですが…私邪魔です…?)

アブソル「さて、シルヴァ…次でちょうど半分が埋まる…遅くなって怒られる前にさっさと終わらせて僕達も行こう。」

シルヴァ「了解です…おや?これは…。」

動いた時にコツンと足がなにかにぶつかり、コロコロと転がる…アブソルも一瞬なんだこれ?といいたげな目をしていたがすぐにハッと思い出し、転がる球体を拾い上げた。

アブソル「ふしぎだまだね…ほら、あなぬけのたまみたいなあれ。」

シルヴァ「あぁなるほど…割ると効果が現れるあれでしたか…しかし…少々色が緑っぽいような…。」

アブソル「えっと…いれかえのたまの部類だね。自分と対象の者と位置を入れ替えれる。」

シルヴァ「それ…あまり必要ないのでは…?」

アブソル「いやいや、結構使えるもんだよ?撹乱にはもってこいだし、逃げる時にも使える、そして何より…。」

シルヴァ「なにより…?」(ゴクリ)

アブソル「お尋ね者を挟み撃ちにできる。」

シルヴァ「マスター…たまに少々恐ろしいこと言いますよね…。」

アブソル「はははっ、冗談だよ冗談。じゃあこれは今回の依頼では使わないからここに…。」

ガタッ…!


アブソル&シルヴァ「!?」

パリン…!

アブソルが置いた場所は安定が悪く、いれかえのたまはそのまま机からコロンと転がり落ちる、後ろを振り返るが既に時は遅く、軽くひび割れてしまった…。

アブソル「…あー…。」

シルヴァ「…やっちゃいましたね…。」

アブソル「もったいないことしちゃったなぁ…ちょっと欠けただけみたいだけど色が透明になったからもう使えないっぽいね。」

シルヴァ「まぁ使い所も限られた扱いの難しいものですし…そう落ち込まなくても…。」

アブソル「だね…諦めて朝ごはん…食べに行こっか。」

シルヴァ「はい、マスター。」

そう言って二人は部屋から出てドアを閉める、しかしその時二人は一度も後ろを振り向かなかったので気づけなかった…欠けたふしぎだまが鈍い光を放っていたことに…。









〜バンギラスギルド 食堂〜

エーフィ「え!?…依頼はアブソルさんとシルヴァさんの二人だけで!?」

シルヴァ「えぇ…まぁ…。」

アブソル「今度の依頼は同じりんごの森、なおかつできるだけ簡単なクエストにしてあります…そこまで驚くほどの心配はいりませんよ。」

フィオーレ「でも一気に4つと来たかぁ…しかもそのうち2つはお尋ね者…!」

シルヴァ「ゲームのように簡単ではないことは分かっております…なのでいざとなったら…。」

アブソル「あなぬけのたまで離脱する。」

フィオーレ「うーん…それならいいんだけど…。」

エーフィ「そういえばアブソルさん、なんでシルヴァさんとだけなんです?フィオーレさんとかキングドラさんとか他にも連れていけば挟み撃ちもできますよ?」

アブソル「それではいけないのですよ…実はシルヴァとの連携がうまくいかなくて…フィオーレやキングドラさんとは息が合うんだけどシルヴァの素の速さにはどうも…。」

エーフィ「連携のタイミングって重要ですからねぇ…。」

フィオーレ(あれ?じゃあ今回の依頼にあったお尋ね者達は練習に使う気…!?)


アブソル「私の格闘技も少々行き過ぎることもありますから…ペース配分についても…!?」

エーフィ「え?格闘技…アブソルが?」

シルヴァ「…これは…シル…。」

アブソル「あ…!あれ…?えっと…これは…その…。」

シルヴァ(…取り乱してる…?)

フィオーレ「どしたの?そんなに慌てて…。」

アブソル「いえ違うんです!決して慌てては…あ、あはは…。」

トントン

アブソル「ん…?」

急に慌てふためくアブソルにコジョンドはケチャップで食パンになにかを書いてアブソルにしか見えないようすっと見せる…赤く書かれたのは文字で「ばかぢから」と書いてあった。

アブソル「ば、ばかぢからです!最近もっと他にも別タイプの技を覚えたくて…はい!」

シルヴァ「……?」

エーフィ「な、なるほど…?」

フィオーレ「…なんか急に仕草がオーバーになったね…?」

アブソル「あ〜…えっとですね…これは…。」

フィオーレ「あれ?そういえばさっきから敬語…?」

シルヴァ「ゴクン…失礼、マスター…そろそろ続きを…。」

アブソル「あ、そうです…じゃないだねシルヴァ!早く依頼に備えなきゃ…!それじゃあ御二方、また後ほど!」

流れに乗るかのようにあははと笑いながらシルヴァとそそくさ部屋を退散するアブソルを見て二人は?マークを頭に浮かべながら顔を見合った。

フィオーレ「なんか…アブソル声高くなかった?」

エーフィ「そうでしたか?風邪の様子は見られませんでしたが…。」

フィオーレ「うーん…なんか気になるんだよね〜。」






〜アブソルの部屋〜

アブソル「マスター…これは一体どういうことでしょうか…!」

シルヴァ「分からない…ただ…ひとつ言えるとしたら…あれだね、入れ替わってるね。」

アブソルがサラッと言った真実、それは朝食の途中で急に二人の身体…正確にはその中身が入れ替わってしまったのだ、その事に驚きを隠せず両前足を顔に当ててオロオロするアブソル(シルヴァ)に対し、シルヴァ(アブソル)はどうしたものか…と冷静を保ちつつ腕を組んで壁にもたれかかっていた。

アブソル「マスター…落ち着いてますね…この一大事の時に…。」

シルヴァ「いや、だってほら…理由はどう見てもあれでしょ…。」

アブソルがシルヴァの腕で指さしたものはもちろんいれかえのたまだ。既に使用済みとなっており色が透明になっているが構わず拾い上げて目の前に置く。

アブソル「このふしぎだま…そうでしたか…落ちた時に効果が…!」

シルヴァ「正解、…完全に割らなきゃ全開の効果は出せないのにこれはちょっと欠けただけ…だから効果も位置の入れ替えではなく中身だけの中途半端…こんなところかな…?…んじゃ、というわけで。」

推測を立てたあとの行動ははやかった、アブソルはシルヴァの身体でいれかえのたまを両手で持ち上げるとよいしょと地面に叩きつけ、ガシャーン!と爽快な音と共に粉砕する。

アブソル「これで私達の中身も…。」

シルヴァ「うん、位置も切り替わって元通り!になると思う…思うんだけど…。」

期待を裏切るかのように、窓から入ってきた風はヒューッと二人の間を通り抜けていく…完璧に粉砕したはずなのに二人の位置はもちろん、人格も入れ替わってはいなかった。


シルヴァ「…何も…起こらない…?」

アブソル「もしかして…既に遅かったりします…?」

バンギラス「いや、同じやり方でもう一度割ればオッケーだよー。」

アブソル「大将いつの間に!?」

バンギラス「ごめんねー、なんか珍しく二人があたふたしてるように見えたから気になって付いてきちゃった。」

シルヴァ「それでバンギラスさん…同じやり方というとそれは…?」

バンギラス「そのままの意味だよ、中途半端には中途半端での中和が基本だ…そのふしぎだまが少し欠けたならもう一度同じ割り方をすれば良い。」

シルヴァ「つまりもう一ついれかえのたまを用意して少し欠ける程度に割れば…。」

アブソル「私達も元通り…。」

バンギラス「そういうこと、まぁでも問題はもう一つのいれかえのたまをどう入手するかだけどね。」

アブソル「確かに…カクレオン商店などで都合よく売ってるとは限りませんし…。」

バンギラス「うーん…じゃあちょうど暇だしキングドラにでも頼んでみるか。」



しばらくして…。



バンギラス「依頼で不在だった〜、あとミミロップにも頼んでみたけど今日はいれかえのたま入荷してないって…。」

アブソル「えぇ…。」

シルヴァ「まぁそう簡単な話はないですよね…ボスゴドラさんとかリオル君とか持ってたりしないかな…。」

アブソル「…なっ!?」

バンギラス「あ〜ありえるかも!確か前日ダンジョン入ってたから…!」

アブソル「ま、待ってくださいマスター!それだけは…それだけはどうか…!」

シルヴァ「え…なんで…?」

珍しく涙目で懇願するかのようにシルヴァにすがりつくアブソル(中身はシルヴァ)…まさか自分に懇願される日が来るとは…。

アブソル「えっと…あの…り、リオルのことがありまして…。」

シルヴァ「…喧嘩でもした…?」

アブソル「そうではなくて…!あー…なんと申しましょう…その…師匠としての…面目が…!」

バンギラス「え、何?師匠として弟子のリオル君にこんなことを頼むのは恥ずかしいから元に戻るまで隠し通したいだって?」

グサッ!!

アブソル「うぐっ…!?」

…なんか聞こえた…シルヴァの心になにかが刺さった気がする…。

シルヴァ「なるほどだから朝ごはんの時あんな必死に言い訳を探して…というかバンギラスさん鋭すぎません?」

バンギラス「え?だいたい分かるでしょ?キーワードも沢山あったし…。」

シルヴァ「そうですかね…?僕にはさっぱり…。」


キングドラ「分からないだろ?それがリーダーの謎なところだ…天才なのか阿呆なのか…。」

バンギラス「お!キングドラおかえりー!全く〜遅いじゃないか〜。」

キングドラ「リーダーがボスゴドラの力(自然の)を使って呼んだんだろ!びっくりしたぞ!森の探索中急に頭の中にあいつの声が聞こえたんだからな!…もうそろそろ欝にでもなったかと思ったぞ…んで?緊急事態と聞いたが…?」


シルヴァ「あーそれは僕から説明を…えっと…カクカクシキジカメブキジカでして…。」

キングドラ「ほ、ほぉ…お前とシルヴァがな…なるほど理解した…懐かしい流れだな……だがあいにくいれかえのたまは俺も持ち合わせてないんだ…すまない。」

シルヴァ(懐かしい…?)

バンギラス「部屋の中に落ちてたりしない?」

キングドラ「ちゃんと片付いとるわ失礼な!というかリーダーが言えるセリフじゃないだろ!たまにゴミ屋敷になってるからな!?」

バンギラス「散らかってないもん!ちゃんと使うもん!…多分!」

キングドラ&シルヴァ(掃除しない人の王道言い訳来たー!?)

アブソル「と、とにかく…このことはリオルだけにはバレないように穏便に済ませたいのです…。」(復活した。)

キングドラ「いつの間にか脱線してた…シルヴァの事情も考慮して穏便に…となるとこれ以上この件について知るものを増やすのはえらばなきゃいかんな…ボスゴドラは論外だしヘラクロスやキルリア、ドレディアは動揺するとすごくわかりやすい…。」

シルヴァ「フィオーレとエーフィさんはリオル君とよく一緒にいるからこれもダメですね…。」

キングドラ「…となるとだいたいこのような件に慣れてそうなのは…。」











デンリュウ&ミミロップ「…で、私達…?」

バンギラス「よし!これで人数はだいたい揃った!これでダンジョンをはしごすればそのうち見つけられるよ!」

キングドラ「はしごって…二次会じゃあるまいし…ちょっと待ってろ…連絡してくる。」

アブソル「すみません…御二方の手を煩わせてしまって…。」

デンリュウ「暇だから…大丈夫…えっと…入れ替わってるんだよね?…だから君は…シルヴァ?」

アブソル「えぇ、その通りです。」

ミミロップ「やーん!なんかギルドに入った頃の初々しさに戻ったみたいで可愛い〜!!」

アブソル「わわっ!?ミミロップ様!スキンシップはちょっと…!」

ミミロップ「いいじゃない!いつもは避けられるけど今回は別!あなたは女の子なんだから!」

アブソル「身体はマスターのものなのですよぉ…。」

デンリュウ「………んで…君がアブソル?」

シルヴァ「えぇまぁ…そうなります…あはは…。」

デンリュウ「…このままで良くない…?あの棒(槍)もその身体なら人間に近いし…仕草も…しっくりくる。」

アブソル「そ、それは困ります!マスターの身体では…!あ、えーっと…と、とにかく大問題なのです!」

シルヴァ「…という訳なんです…デンリュウさん。」

デンリュウ「そっか…惜しい…残念…。」

ぷぅと左頬を小さく膨らませながらデンリュウは残念そうに肩を落とす…何故そのままを彼女は望んだのか…アブソルにはそれが理解出来なかった。

デンリュウ(同じ目線だったのになぁ…。)


キングドラ「おい、許可貰ってきたぞ。」

ミミロップ「許可…?なんの?」

アブソル「…ミミロップ様…腕…苦しい…です。」

バンギラス「あー、ふしぎたまの洞窟か。」

シルヴァ「え…?なんですそれ…?ポケの森じゃなくて?」

バンギラス「お?アブソル君ポケの森知ってるんだ!なら話が早い、簡単に説明するとポケの森はポケ(お金の単位)が沢山落ちてるでしょ?それと同じくふしぎだまの洞窟は大量のふしぎだまが落ちてるんだ!」

ミミロップ「すごいじゃない!それならいれかえのたまもきっと!」

デンリュウ「可能性…高い。」

バンギラス「貴重な場所だから乱獲を防ぐためにちょっと手続きをしないといけないけどそれもキングドラがちゃちゃっとやってくれたし、あとは手に入れるだけ!あー楽しみだなー、久しぶりだよー!キングドラ以外の子とダンジョン行くの!」

シルヴァ「バンギラスさんも来てくれるのですか!?」

バンギラス「だって暇なんだもん!珍しく仕事ないし、入れ替わった二人がどんな成長するか見ものだし!」

アブソル「…見ものって…。」

キングドラ「だがお互いの特徴を身体で知れるから成長出来るのは事実だ…現に俺たちもそうだった…。」

シルヴァ「…じゃあ先程の懐かしいってまさか…。」

キングドラ「それ以上言うなアブソル…あのときはどうなることかと思ったからな…危機感全開だった…。」

危機感の所でキングドラの目はスン…と光を失って彼方を見る、流石にこれ以上聞くと本当にやばそうだったのでこれ以上深追いするのはやめることにした…。


バンギラス「よーし!それじゃあ30分後に他の人にバレないよう玄関近くの森に集合!OK?」

アブソル「異議なしです!」

シルヴァ「お、おーけー…です。」

デンリュウ「…………。」(コクリと頷くだけ。)

ミミロップ「あらら…親方すっかりその気になってるわ…。」

キングドラ「余程暇だったんだな…空回りしなきゃ良いんだが…。」

バンギラス「早速準備してくるー!おやつは300円までだよー!」

キングドラ「遠足か!!」


こうして二人だけで収めるはずの入れ替わり騒動は予想以上の人数を巻き込み、幕を開けてしまった…。




ヘラクロス「あれ?親方、いつもより機嫌良さそうッスね、なんかあったんスか?」


バンギラス「やっほーヘラクロス君!実は今日ね〜…。」


キングドラ「ちょっ待てこらー!」(こうそくいどう発動)

デンリュウ「……準備中にバレないかな…?」

アブソル&シルヴァ(なんでだろう(でしょうか)…不安しかない…。)

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