パーティを楽しもう!

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毎日ハロウィン企画:2日目のお話

ある夜の事。ゴースがのんびり浮かんでいると、なにやらポケモンたちがわらわら集まっていました。気になって隙間から覗いてみると、建物を借り切ってパーティをしているようでした。美味しそうな食べ物や楽しむポケモンたちの光景が羨ましくなって、ゴースも中に入ってみたくなりました。でも、このままではゴーストポケモンだと怖がられてしまいます。どうにか入りたいと考えていると、建物の前の看板に気がつきました。
「楽しいハロウィン前夜祭 仮装していれば、どなた様でもご自由に」と書かれていたので、洋館に帰ってハロウィン用の仮装道具を持ち出しました。

暇そうにしていたゴーストと、退屈すぎて寝転がっているゲンガーを連れて、三匹はそれぞれピチュー、ピカチュウ、アローラライチュウの仮装をしてパーティへ乗り込みました。ようこそ、可愛い電気タイプのみなさん!と案内されて、パーティ会場に入るとみんな他のポケモンになりきって遊んでいるのでした。前夜祭とあってハロウィンらしい遊びをしているポケモンもいて、三匹はもうイタズラしてやりたくてたまりません。ゴースは、ムウマとムウマージになりきって、恋の鏡占いをしているチュリネとモンメンに近寄ります。二匹が見ていないうちにするっと鏡に入り込んで、合わせ鏡の向こうからばあっと驚かせます。

チュリネとモンメンは叫び声を上げて、手鏡を落としてしまいました。割れた破片からそっとゴースが抜け出していることも知らずに。ゴーストは他のポケモンが持っているプティングを半分だけ食べたり、お菓子の入ってる箱をビックリ箱と入れ替えたり。スプレー式のホイップクリームを床にまいて、つるっと滑るポケモンたちの様子を笑って眺めています。だけど誰もゴーストに怒ったりしません。誰だかわからないし、なにがおこるかわからない、それを楽しむパーティなのですから。

ゲンガーはというと、ダックアップルの会場で大暴れしていました。ダックアップルとは、手を使わずに水の張った桶から木の実を咥えて取り出す遊びなのですが、ゲンガーは長い舌を使って、全部の木の実を取ってしまったのです。ポケモンたちがあっけにとられるなか、ゲンガーは木の実をムシャムシャと食べ尽くしてしまいました。そのまま桶の水も飲み始めたので、会場はざわつきます。あの三匹、どこかおかしくないか?

オタチの仮装をしていたヒトカゲが、そっと「ひのこ」をゴースに放つと、ギザギザ耳のピチュー仮装が燃えていきました。気がついて払おうとしたゴーストの被り物にも広がり、熱さのあまり脱いで投げつけた先にいたゲンガーのポンチョも焦がして、とうとう三匹は正体が露になってしまいました。

わあああああでたああああ本物がでたあああ!!!!
ゴーストポケモンが出たとあって、会場は大騒ぎ。参加していたポケモンたちは我先にと洪水のように会場から流れ出していきました

先ほどまでの騒ぎが水をうったように静まり返ったパーティ会場に、三匹はポツンと残されてしまいました。あーあ、だれも引っかからなかった、ちぇっ。すっかり冷めてしまったかぼちゃスープを飲み干して、ゲンガーは黒ずんだ銀の皿を投げ捨てるのでした

きょうのおはなしは、これでおしまい
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