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ツンデレと泣き虫とおせっかい


「……あなた、なぜああもあっさり連れ去られたのですか!!」

鋭い目つきと険しい顔つきで投げかけられた、烈火のごとき叱咤の言葉に、トレーナーの元に戻って安心するはずだったツタージャは身体を小さく震わせた。
威圧感と呼ぶにはいささか不足気味な――しかし明らかな不機嫌な雰囲気に頭を抑えつけられたように、俯いて萎縮してしまう。
少女に付き添っていたナナとチェレンの戸惑いは尋常ではなく、ただただ呆然と立ち尽くすしかない。
プラズマ団に連れ去られたツタージャを助けたいと助力を乞われ、快諾してここまで来たはずなのだが……その時と今との落差があまりに激しくて、一体何が起こったのかと思ったほどだ。
不機嫌極まりない表情でツタージャを睨みつける少女に言葉一つかけられない二人と違って、アカツキは怒りを露わにしていた。

「なんてこと言うんだよ!!」
「な、なんですの……!?」

叩きつけるような言葉に、少女が怯む。
思わず息を呑む彼女に、アカツキはさらに言葉を突き付けた。

「このツタージャはキミのポケモンだろ!?
戻ってこれたのに、なんてこと言うんだ!! ホントにどうしようもないくらい怖がってたんだぞ!?」

アカツキにとってポケモンは友達で、仲間で、家族だ。
どんな事情があったにしても、無事に戻ってきたら喜ぶだろう。それなのに、頭ごなしに怒鳴りつけるとは……
ただでさえあのツタージャは気弱そうで、落ち込んでいる状態できつい言葉を投げかけられたらさらに気落ちしてしまうだろう。
傷ついた時には、多くを言わず傍にいればいい。言葉の代わりに抱きしめるなり頭を撫でるなり、温もりを伝えればいい。
それは人もポケモンも同じこと。
事故で両親を喪い、親戚をたらい回しにされて傷ついたアカツキの傍には、ずっとソロがいてくれた……もし独りぼっちだったら、今の自分はいないと断言できる。
人とポケモンの絆が何にも代えがたいものだと理解しているからこそ、少女の対応は到底承服できるものではなかったのだ。
白刃を思わせる眼差しと、真剣な雰囲気。
少女は不意に気づく。眼前の少年が自分を怒鳴りつけたのは、自分がツタージャにしたことと同じだったのではないか、と。

「わ、わたしは……」

どうしたら良かったのか。
そして今、どうしたら良いのか。
考えようとしても頭の中で思考の糸が絡まるどころか、片っ端から解けてゆく。
陸に打ち上げられ、酸欠で喘ぐ魚のように口をパクパクさせ……狼狽えている。
語気こそ荒らげたが、言い過ぎたとは思っていない。
とはいえ……さすがにこのまま知らんぷりで立ち去るわけにもいかないだろう。
ツタージャと少女の間の溝をどうにかして埋められないか、拗れかけているであろう仲をどうにか取り持てないかと、アカツキは殊勝にもそんなことを考えていた。

「つ、ツタ……」

さて、そんなこんなで話題の中心人物であるツタージャは、なんとも気まずい雰囲気に耐えかねてか周囲を忙しなく見回している。
表情に滲む不安を自ら取り除こうという意思はないのか、おろおろするばかりだ。

「……………………」

そんなツタージャを、半眼で眺めているのがシャスだ。
頼りないヤツだと思いながらも、同族の窮状を放っておけなかったようで、困惑しきりのツタージャに歩み寄ると肩を軽く叩いた。

「…………?」
「ツタっ、ツタツタっ」
「……ツタっ?」
「ツタっ」

本当に大丈夫だろうかと言いたげな相手を安心させるべく、シャスは胸を張って頷き返した。
大船に乗った気持ちでいろと言葉を返す彼女の、妙に自信たっぷりな態度にわずかながら不安が払拭されてか、わずかながらその表情が明るくなる。
ツタージャ同士で話が進展し始めるのとは対照的に、人間の方は遅々として進まない。

「………………………」
「………………………」

このままでは進展は望めないか。
まずは環境を変えるべきと判断し、チェレンが口を開いた。

「とりあえず、場所を移そう。ポケモンセンターなら、少なくともここより落ち着いて話ができると思う。アカツキも、君も……それでいいかい?」
「ああ」
「はい……」

冷静な口調で投げかけられた問いに、アカツキはしかし昂った気持ちをそのままに少しぶっきらぼうに返し――金髪の少女はどこか気まずそうに頷いた。
尤も、アカツキは別に今も怒っているわけではない。どうにかして解決してやらなければという気持ちが強いだけだ。

(シャスが放っておけないって思ってるみたいだし、だったらオレだって最後まで見届けなきゃな)

目をやれば、シャスはツタージャになにやら話しかけている。
無表情なのは相変わらずだが、彼女なりに放っておけないと思ったのだろう。






アカツキたちはポケモンセンターに移動した後、少女とツタージャを別々の場所に移した。
互いにしっかりと気持ちの整理をつけてから向き合った方がいい……そうと話し合ったわけではなかったが、それがアカツキたち三人の総意だった。
ナナが少女を部屋に連れて行くのを見届けてから、アカツキはチェレンと共にツタージャを中庭に連れ出した。
草木が多く生い茂る中庭は、草タイプのポケモンにとってはリラックスできる場所に違いないのだが……

「……………………」

ツタージャはまだ元気がなかった。
シャスとあれこれ話をしたようなのだが、気落ちしている状態から抜け出せないでいるのだろう。
無理もない、と思う。
少女の言葉が本意ではないにしても、見知らぬ相手に連れ去られた恐怖が拭い去れていない状態では傷口に塩を塗り込むも同然なのだから。

「ツタ、ツタツタっ、ツタっ」
「……ツタっ?」
「ツタっ」

いつまでも落ち込んでいても仕方がないと、シャスが檄を飛ばす。
ツタージャは彼女を頼りになる姉御と思ったのか、素直に応じていた。

(シャスが自分から行動を起こすなんて珍しいな……でも、ナンダカンダ言って優しいんだ)

しばらくは彼女に任せてみるのがいいだろうか。
木漏れ日を浴びたような心地で二体のツタージャを眺めていると、チェレンが言葉をかけてきた。

「アカツキ。何か言わずにはいられなかったんだとは思うけど、いきなり怒るのはまずかったんじゃない?」
「強く言いすぎたかもしれないけど、間違ったことを言ったとは思ってないよ。
ただ……次からは気を付ける」

どうでもいいと思っていたら、本気で怒鳴ったりはしないだろう。
アカツキなりに先ほどの状況を振り返り、自分自身の至らなさをしっかりと反省しているに違いない……チェレンは小さく息を吐いた。
彼は良くも悪くも素直なのだ。
ツタージャの気持ちを幾許かでも理解していたから、少女の辛辣な物言いに我慢ならなかったのだ。

(でも、それだけじゃなさそうだね……)

気のせいかもしれないが、ツタージャに向ける眼差しは『それだけではない』ことを物語っているように見える。
他に考えていることがあるなら、せっかくの機会だし聞いてみるのもいいかもしれない。
ダメ元で、質問を投げかける。

「ツタージャを放っておけないのは分かるけど、それだけじゃない気がするんだよ。
なんて言ったらいいかな……ツタージャを通して、別の何かを見ているような。僕の勘違いだったら申し訳ないんだけどね」
「……………………」

アカツキはチェレンに顔を向けた。
一直線に向けられた視線は、心の奥底まで見抜いているかのような……あるいは、見通そうとしているようですらある。
ただの好奇心で投げかけた言葉ではないだろう。性分的に、冷やかしとは無縁の少年だ。

(ツタージャを助けた時は意識してなかったけど……チェレンにはいつものオレと違うって分かっちゃうのかな)

中途半端な言葉でごまかすなど、考えられない。
好奇心から来る問いかけでないのなら、心の内を打ち明けたとしても真正面から受け止めてくれるだろう。
……そう思って、口を開く。

「チェレンは、オレがジョウト地方に行くことになった経緯は聞いてるんだよな?」
「君にとってはあまり触れられたくない話だとは思うけど……ナナから聞いてるよ」
「父さんと母さんが死んじゃってからイッシュ地方に戻ってきたんだけど、母さんの親戚をたらい回しにされてさ……その時にずっと一緒にいてくれたのがソロだった。
ソロがいてくれなかったら……独りぼっちだったら、たぶんオレは今こうして旅なんてしてなかったと思う。どうなってたんだろうなあ……」
「……クゥ?」

言葉と共に向けられた視線に、ソロが首を傾げる。
自分の話をしていると理解しつつも、彼がどこか遠い眼差しを向けていることに気づいて不思議に思ったのである。
しきりに目を瞬かせる相棒に視線を据えたまま、言葉を続ける。

「親戚って言っても、なんかすごく居づらい雰囲気を感じてた。
シジマ父さんから聞いた話じゃ、母さんの親戚は父さんのことがあんまり好きじゃなかったらしくてさ……嫌な想いをしないように、追い出されないようにっておとなしくしてたけど、そんな風に暗くてジメジメした感じが嫌だったのかすぐ別の親戚の家に回されたんだ。
何日かしたらまた別のところに行くんだって、なんかもうどうでもいいやって投げやりになったけど、ソロがいてくれたからギリギリのところで踏ん張れた。
だから……ポケモンはすごく大切で、互いに支え合ってるんだってその時に初めて知ったんだ。
支え合ってる相手が怖い想いをしたのに、あんな風にいきなり怒鳴りつけるのが見てられなかったんだよ。あの子がどんな気持ちで怒鳴ったのか確かめもしなかったのは、まずかったかも……」
「そっか……」

思いの丈を打ち明けられて、チェレンは深々と頷き返した。
幼少期の辛い経験が、人とポケモンとの強い関係性を理解させたのだろう。
アカツキとソロの間にある絆の強さは、共に苦難を乗り越えてきた自信の表れ。互いに大切に想い合っているからこそ、それを蔑ろにするような少女の言葉が承服成らなかったのだ。
確かに深く考えずに少女を叱りつけてしまったが、そこには彼なりの理由があった……全部とまでは言わなくとも、その気持ちの幾許かは理解できるつもりだった。

「だったら、彼女にその気持ちを届かせないとね」
「ああ。あと、その時は強く言いすぎてごめんって謝らないと……たぶん、傷つけちゃっただろうし」
「そうだね。彼女はそれでいいとして、問題はツタージャの方だ」
「うーん……」

少女の方は、ナナがなんとかしてくれるだろう。さほど心配はしていない。
肝心なのは、彼女とツタージャがしっかりと向き合った上で仲直りし、これからも共に歩んでいけるかどうかである。
会話も程々に、二人してそのツタージャの様子を確認したところ……

「ツタっ」
「ツタっ……ツタツタっ」
「ツタっ♪」

話し込んでいる間に進展があったのか、先ほどと比べてツタージャの表情と雰囲気が明らかに明るくなっている。
彼らが知るべくもなかったが、シャスとツタージャとの間で交わされたやり取りを人間の言葉に訳すと下記の通りである。

「あなた、男の子でしょ。なんでそんなビクビクしてるの?
その気になればあの子だってさっきの変な連中だって、簡単にぶっ飛ばせるじゃないの」

「だって……そんなこと、したくないし……痛いし、傷つくし……ぼく、キミみたいに強くないもん」

「あたしはあなたと大して変わらないわ。やるかやらないかだけの違い。
あの子、あなたのことが嫌いだから怒鳴ったと思う? どうでもいいと思ってる相手に怒鳴るなんてハッキリ言って無駄なことじゃない。
それとも、あなたはあの子のこと嫌い?」

「大好き。いつもぼくと一緒にいてくれるし、普段はすごく優しいもん」

「だったら、あなたが信じてあげなくてどうするの。
嫌いじゃないんだったら向き合っていかないと。下を向いてウジウジしてる暇があるんだったら、できることをやってみたら? あたしも応援してるわよ」

「う、うん……頑張ってみる!!」

……とまあ、こんな感じでシャスが気持ちを引き出すようにツタージャを叱咤激励していたのだ。
その甲斐あって、ツタージャは頑張って自身のトレーナーと向き合ってみようという気になっていた。

「大丈夫そうだ。シャスが励ましてくれたんだと思う」
「そうだね」

自分たちが励ますまでもなく、ツタージャ同士で解決してくれたのだろう。
この様子なら、大丈夫……問題は少女の方だが、ナナはどう話し合っているか。
そろそろ次のステップに進んでも良い頃と捉え、チェレンは立ち上がった。

「それじゃあ、ナナの方がどんな感じか見てくるよ。
たぶん大丈夫だとは思うけど、念のために確認しておきたい」
「頼むよ、チェレン」
「了解」

まだ自分が顔を合わせていい段階ではないかもしれない……そう思って、チェレンはその役を買って出てくれたのだろう。
彼がポケモンセンターに向けて歩き出したのを見送って、アカツキは改めて二体のツタージャに顔を向けた。






時は少しばかり遡る。
ポケモンセンターの奥まった一室で、女子二人がテーブルを挟んで向かい合っていた。

「落ち着いた?」
「ええ、まあ……」

ナナの問いに頷く少女だが、その声はか細く、表情はどこか晴れない。
表情が曇った原因は、パートナーが戻ってきてくれた喜びに反して、口を衝いて飛び出した非難めいた言葉だった。
ツタージャからすれば謂れのない叱咤であり、見かねたアカツキに強い調子で怒られてしまい……横っ面を張り飛ばされたような衝撃が心をぐらぐらと揺らしていた。
場所を移して、少し心が落ち着いて……自分が投げかけてしまった言葉を理解して。
少女はなんとかしてツタージャに謝らなければと思いながらも、どうしたらいいのか分からずにいたのだが、ナナは敢えて明るい笑みを浮かべながら言った。

「いきなり怒鳴られてビックリしちゃったでしょ?」
「そりゃあ、まあ……そういうのは初めてでしたし……」
「ごめんね。アカツキがあんな風にいきなり怒鳴るのなんて、あたしも初めて見たけど……
でも、戻ってきた子に怒っちゃダメだよ。好きで連れ去られたわけじゃないんだから」
「……分かっていますわよ、それくらい」

やんわりした口調で紡がれた言葉ながら、少女は言い終えるが早いかそっぽを向いてしまった。
説教と受け取ったのだろうか……ほんの少し心配を抱くナナとは裏腹に、少女はややあって彼女に視線を戻した。
そして、どことなく淋しげな表情で、小さく口を開いた。

「本当は……戻ってきてくれて良かったって思ってますの。
連れ去られた時は、もう戻ってこないのではないかと思って、すごく不安で……」
「そっか……ちゃんと大切に想ってるんだね」
「と、当然です!!
あの子はわたしの最初のポケモンで……何年もずっと一緒でしたもの」

途中で甲高い声を上げながらも、言葉の後半には大切なポケモンと暮らしてきた数年を懐かしむような口調と面持ちだった。
彼女が本当にあのツタージャを大事に思っているのだと察するのに十分すぎるほどに。

(こういうの、ツンデレって言うんだっけ。なんか、面倒な性格だよねえ)

気持ちは分からなくもない。
本当は大切に想っているけれど、だからこそ思っていることを素直に打ち明けるのがどこか気恥ずかしい……よく漫画で見かけるようなツンデレな女の子が目の前にいることに驚きながらも、どうにかツタージャと仲直りさせたいと気持ちを固める。

「言葉にするのが難しいんだったら、何も言わずに抱きしめてあげればいいよ。
元からなのかは知らないけど、あの子はちょっと気が弱そうだし……下手なことを言ってしまいそうだって思うんだったら、その方がいいんじゃないかな」
「そう……ですわね。
でも、本当は強い子です。争うのはあまり好きではありませんけれど……本当なら、簡単にあの方たちを追い払えたはずです。
ポカブやチャオブーにだって勝ったことがあるくらいですもの」
「自慢の子なんだね」
「当然ですわ」

少女は得意げな表情で鼻を鳴らした。
共にすると最初に決めたポケモンだけに、思い入れは格別なのだろう。
心から誇りに思っているのだと、表情と口調から本意を滲ませているのを見て、ナナは胸を撫で下ろした。

(そういえば、まだ自己紹介してなかったよね。
あんなことがあったんだから、しょうがないとは思うけど……でも、旅をしてる服装じゃないよね。荷物もほとんど持ってないし)

改めて、少女の身なりを見やる。
傍目にも上質の生地で仕立てた服で、スカートには幾重にもフリルが付けられている。
見た目はもちろん、言動にも気品が漂っているが、良家の令嬢だったりするのか……

「そういえば、まだ自己紹介をしていませんでしたわね。
わたし、シェリアと申します。殿方の世話になっているツタージャの名前はフリージアと言いますの。あなたのお名前は?」
「あたしはナナ。
あの子、フリージアって言うんだね。可愛い名前。
フリージアと一緒にいるのがアカツキとチェレン。三人一緒に旅してるんだよ。
えっと……シェリアは一人で旅をしてるの?」
「いいえ。まだ旅に出る前ですわ。
シッポウシティが故郷なんですが、一緒に旅に出てくれる幼なじみの方がいます。
今日は……その、旅に出る前に少しでもフリージアに強くなってもらいたくて、街の外に出てきたんです」
「そうなんだ……強くなってもらいたいってことは、トレーナーとして旅するの?」
「ええ」

少女――シェリアは自分たちより一つ年上の十三歳。
フリージアという名前のツタージャ(名前とは裏腹に男の子らしい……)に少しでも強くなってほしいとの気持ちから、適度なバトル相手を求めて3番道路にやってきたそうだ。
相手を捜している途中で、プラズマ団の二人組にフリージアが連れ去られてしまった……本来はそこらのツタージャよりも強いのだが、元来の気弱な性格と突然の出来事に対する気の動転から、何もできずに連れ去られたようである。
やればできる子だと思っていただけに、シェリアは戻ってきたフリージアについきつい言葉を投げかけてしまったのだ。

(反省してるみたいだし、アカツキたちならあの子のフォローをちゃんとしてくれてるよね。あとは、タイミングだけなんだけど……)

シェリアの気持ちはだいぶ落ち着いたようだ。
フリージアの方が落ち着けば、引き合わせても大丈夫だとは思うが……なるべく早い方がいい。
どうしたものかと思ったところで、部屋の扉を叩く音がした。

「は~い、どちらさま~?」
「ナナ、いるかい? チェレンだけど……」

顔を向けると、ドア越しにチェレンの声。
もしかしたら、自分と同じことを考えているのかもしれない。
普段と変わらぬ声のトーンではあったが、シェリアは何か感じるところがあったらしく、ナナに問いかけた。

「この声……先ほどお話しされたお友達ですか?」
「うん。話があるみたいだけど……入ってもらっていい?」
「構いませんわ」

彼女も、一刻も早くフリージアと話をしたいと考えているのだろう。
ならば……ナナは立ち上がり、扉へ向かって歩き出した。






To Be Continued…

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