「送りの泉」タグがついている短編小説

作者:ステイル
シャラン、シャランと音が鳴る。いったい、ここはどこなのだろうか。
先ほどまでテンガン山を登っていたはずだった。それなのに今やひざ上までもある草の生い茂った崖の上にいた。切り立った崖の遥か下には小さな湖が見える。
シャラン、シャランとまた音が鳴る。私は目の前の二匹のリーシャンを追いかける――。